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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第333回 自分の精神的探求分野のどれを、実践の中心とすべきか。

Kさんは、これまで、タロットやアストロロジー、アロマなど、多くのことを学んできた。長い時間をかけて学び続ける中で、最近、感じ始めたことがある。それぞれの分野は、別々の姿はしていても、根源的なところは、一つの智慧に通じているのだと。今は、この学びを頭の中の理解に終わらせず、自分のものにしていきたいと願っている。そのために、学んできた分野のどれを実践の中心としていくのがよいか、タロットに相談することにした。

A・K さん 40代 神奈川

A

(1)

現状
①現状は「力」が出た。Kさんは、まず蜂に注目した。蜂をじっと見つめる少女が、この質問を出した自分自身であるなら、蜂は智慧の象徴に違いない。今の自分は、蜂が見えているとはとても言えないが、長年の学びの中から、蜂(智慧)の存在を知り、懸命に見ようとしている。Kさんは、まさに今の自分であると感じた。カードは正立で、勇気が出てきた。

(2)
経緯 現状
②経緯は「世界」で、中心にいるのは、Kさん本人である。周囲に描かれた生き物が象徴するのは、今まで学んできたタロットやアストロロジー、アロマなどの各分野。学ぶのが楽しくて嬉しくて、これまで学びの世界の中で踊っていた。中央の人物は、何かを求めるように視線を左に向けているが、Kさんには、この姿が、ひと通り学んできて、頭だけでは学びの完成にならない、完成にはさらに必要なものがあると、気づいた自分に重なって見えた。

(3)
経緯 現状 展望
   
③展望は「皇帝」。Kさんの目に飛び込んできたのは、皇帝が手にする王笏であった。「力」と「皇帝」のカードが並んだところで、皇帝が、自分の問いに対して、「これだよ。受け取りなさい」と、王笏を差し出しているように感じた。Kさんは、2枚のカードを見て、王笏を手に取り、実際に学びを現実のものとして行動に移していくことで、蜂の姿は見えてくるのだと思えた。これまでの学びで、一番行動に移しやすいものは?それは、アロマだ。アロマは、Kさんの生活に密着しているし、周囲の人たちとシェアしやすい。これからの実践の中心とするには、ぴったりである。

(4)
(4) 経緯 現状 展望
   
④「世界」の注目カードは「隠者」である。Kさんは、隠者が掲げる灯りの白い取手の部分に目がいった。じっと見ているうちに、Kさんには、鍵のようなものに見えてきた。老賢人の隠者が、大切そうに手でしっかり握っているのだから、「人生を解く秘密の智慧の鍵」と言えるかもしれない。自分が探し求めてきたのは、この鍵だったように思う。そうだ、自分は、智慧の鍵をしっかりと持ち、この鍵を使いこなせるようになりたいと思って学んできた。そして、心のどこかに、いつか隠者のように、自分も誰かの心を照らせるようになれればという願いがあったように思う。

(5) (4) 経緯 現状 展望
   
⑤「隠者」の注目カード「神の家」では、レンガが一つ一つ積み上げられた大きな建物に圧倒された。「隠者」「神の家」の3枚を見たKさんは、学びを一つずつしっかり積み上げていくことで、隠者の掲げる灯りや鍵の高さに到達することが可能になる、そうして初めて見出せる光があり、授かる鍵があるに違いないと思えた。 展開カードがすべて正立だったことから、Kさんは、これまでの学びが、人生の形成力になっていると、確信できた。嬉しかったし、だからこそ、次の一歩を踏み出すことが大切なのだと痛感した。

アドバイスカードは「節制」で、2つの壺をしなやかに操る天使は、アロマで人助けに奔走する人の象徴である。Kさんは、節制の天使に倣って、アロマオイルを使って自分にできることを、少しずつ実践していこうと、心が定まった。

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