Q.10年以上、ヒーリングの仕事をしてきたKさんは、来年、海外旅行を計画しているが、候補が二つあって迷っている。一度行ってみたいと楽しみにしていたのは、アメリカのセドナ。でも、Kさんが携わるヒーリングの世界大会が、来年8月に、バルセロナで開催されることを知り、こちらにも心が動く。1613年の慶長遣欧使節派遣から400年。日本とスペインでは、これを記念した様々なイベントが企画され、スペインでは大変な盛り上がりであるという。Kさんが教えてきた生徒さんたちは、大会への参加に意欲的である。世界中から集まる同志の熱気に触れるのもいいと思う反面、楽しみにしていたセドナも諦めきれない。両方は絶対に無理である。では、どちらを選ぶべきだろうか。
I・Kさん 50代 茨城
A.(1)
現状 |
現状の「正義」Rは、Kさんが二つの気持ちを天秤にかけて、決めかねている様子を見事にあらわしている。一つは、セドナの空気をいっぱい吸って思い切り楽しみたいと思う気持ち。もう一つは、400周年記念というおめでたいときに参加することは、二度とない貴重な体験になるという思い。セドナへ行くのは聖地訪問であるが、自分の楽しみでもある。一方、バルセロナへ行くことも意義があるし、生徒さんの手前、自分の義務かとも思う。それぞれの魅力に心は惹かれ、どちらかを選ぶことができないKさんである。
(2)
経緯 | 現状 |
経緯の「教皇」は、弟子に何かを教えている。Kさんは、中央の人物:教皇の中に、ヒーリングを生徒さんに教えてきた自分の姿を見る。カードは正立であることから、Kさんはこの仕事に一生懸命取り組んできたことがわかる。生徒さんも、そんなKさんを慕って、指導を仰いできた。良好な関係を築いてきたからこそ、セドナへ行きたいと思っていながら、バルセロナ行きが気になるのかもしれない。
(3)
経緯 | 現状 | 展望 |
展望は「世界」である。旅行先の候補は二つとも海外で、タロットは海外へ出かけることを後押ししている。地域を考えるとどうだろう。セドナは豊かな自然の中にあり、バルセロナは、同志が一堂に会する賑やかな世界大会である。四聖獣がそろう「世界」のカードは賑やかで、まさに世界大会をあらわすのにふさわしいといえる。
(4)
経緯 | 現状 | 展望 |
(4) |
「正義」Rの対策カード:「神の家」は巨大な建物、背の高い建物である。どこをあらわしているのか、Kさんにはすぐわかった。バルセロナにあるサグラダ・ファミリアだ。建築家ガウディによる幻想的な大聖堂であるが、いまだ未完成で、後継者を中心に建築が続けられている。まさに長い時間をかけて築き上げられる「神の家」である。神の祝福を感じさせるカードで、人々は喜びを爆発させ宙返りをしているようにも見える。Kさんは、このカードを見て、バルセロナへ行こうと心を決めた。
アドバイスカードは「宙吊り」。この人物の脚はロープで貫につなぎとめられている。そして、貫は両側の二本の柱に支えられている。しっかりとした柱があるから、逆さになった状態でもゆったりと瞑想することができる。Kさんは、ヒーリングの仕事に携わって来れたことに充足感を感じているが、そのような自分を支え作り上げてくれたのは、自分を慕ってついて来てくれた生徒さんであると思った。これを忘れてはいけないと思った。