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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第211回 40代の後半、今からでも結婚の可能性はあるか。

最新のケーススタディ 2014年5月25日号 掲載

Q. 40代も後半に入ったAさんは、これまで独身を貫いてきたが、時折、ずっと一人でいることに漠然とした不安を感じることがある。このままではいけない、何かを変えた方がいいのではないだろうかとの思いから、友人のタロット・リーダー0さんのところへやってきた。Aさんは、「誰かとお付き合いしているわけではないので、これからのパートナー探しは難しいと思うが、そんな自分でも結婚の可能性はあるかをタロットで見てほしい」と、0さんに相談にきたのである。Aさんよりずっと年下の0さんにとって、Aさんは人生の先輩でもある。0さんは後輩として、親しく交流させていただいてきた。Aさんの申し出は、0さんがタロットでお役に立てる絶好のチャンス。早速、カードを展開した。

K・Aさん 40代 東京

A. (1)

 現状
 

逆向きに出た「女帝」は、Aさんである。今からでも遅くない、積極的に未来に向けて人生設計をした方がいいということは、頭では十分わかっている。結婚相手を見つけ、カップルとして生きていく道も、ひょっとしたら候補の一つかもしれないとも思う。でも、具体的に何をどう進めたらいいのか。焦る気持ちはあるが、Aさんはヴィジョンが描けないでいる。

(2)
 経緯 現状
   
経緯の「愚者」は、0さんに相談に来る前のAさんの心境をよくあらわしている。40代も後半に入ると、若い頃のようにはいかない。体力の維持や体調管理にも気を配ることが多くなり、定年後の仕事のあり方や晩年の過ごし方をどうするか考える場面が増える。当然、人生の見え方も変わってくる。それまでは、独身でいることを選択してきたAさんであるが、新しい可能性を模索してもいいのではないかと思い始めた。遠くでかすかに光る一条の光を見つけ、その光を頼りに新しい人生の旅に賭けようとしている。そんなAさんを後押ししたのは、空色の犬、Aさんの中の霊性かもしれない。

(3)
経緯 現状 展望
   
展望の「力」Rの少女は、暴れるライオンをうまく手なずけられないでいる。少女はAさんである。良家の子女として育ったAさんは、牙を見せて吠えるライオンを手なずける力が自分にあるとは思えず、たじろいでいる。Aさんの心の中にいるライオンが、Aさんに向かって、「付き合っている人もいないのに、結婚なんて無理じゃない?」「年齢的に、相手を見つけるのは難しいのでは?」と、気持ちを挫くような言葉を浴びせかけているようだ。Aさんは、つい否定的になりがちな自分の気持ちを手なずけて、「大丈夫、私にはできる。」と踏み出す勇気が持てないでいる。

(4)
経緯 現状 展望
   
 
  (4)
「女帝」Rの対策カードは「運命の輪」で、タロットはAさんに、自分が乗っている運命の輪に目を向けるといいと助言する。人生を振り返ると、自分特有のパターン、サイクルがあり、その上で自分の人生が紡ぎ出されていることに気づくことがある。自分の人生のパターンを知ること、自分が乗っている運命の波を知ることが、人生設計を可能にする。Aさんもこの点には大いに納得である。0さんにもピンと来るものがあった。アストロロジーである。アストロロジーはその航海図を提供してくれる。それを知れば、Aさん自身、自分という存在の理解が進み、現実的な計画を立てやすくなる。タロットに加え、アストロロジーも、現在プロを目指して修行中のOさん。タイミングを見て、Aさんにホロスコープを見る提案をするとよいだろう。

(5)
経緯 現状 展望
   
 
  (4)
「力」Rの対策カードは「隠者」が出た。「隠者」のように、魂を照らす光を持った人への相談は、Aさんに新しい人生を切り開いていくための智慧と勇気をもたらすに違いない。「隠者」はランタンを掲げているが、その灯りは注目カードの「運命の輪」を照らしているので、自分の運命を積極的に展開させるきっかけをつかめるだろう。 0さんは、自分が人生経験においてもタロットやアストロロジーの学びにおいても、未熟者であることを十分自覚しているが、同時に、「隠者」のように、人の心を照らせる人を目指して、必死に努力している最中でもある。Aさんのまわりで、こんな関わり方ができるのは自分だけであることを知っているのだから、0さんはこの役割を果たすとよい。0さんがAさんのホロスコープを読むことで、Aさんは自分の人生を一段高いところから見る機会を得る。人生の大きな流れの中で結婚をとらえることができれば、現在の年齢的な先入観にとらわれず、希望をもって可能性を追求しやすくなるだろう。

アドバイスカードは「節制」。0さんがカードを見て、「心を癒すことが必要・・・」と言いかけた時、Aさんは急に「やはりそうなのね」と言って、初めて昔のことを明かしてくれた。Aさんは、20代のころ、本当に好きで真剣に結婚を考えた人がいたそうである。信頼できる結婚相手と思っていたが、結婚詐欺にあったようで、知らないうちに背負わされた借金だけが残り、その借金返済のために10年苦しんだという。もう過去のことと思っていたが、心の深部にはその心の傷がまだ疼いてることに、はっとしたAさん。前に踏み出せないのは、このことが原因なのだ。でも、0さんに重い口を開いて語ることができるようになったのだから、癒しはもう始まっている。Aさんの言うことを心でしっかり受け止め、タロットやアストロロジーの光を二人でやり取りすることで、徐々にAさんの心は癒されていくだろう。0さんは「節制」の天使の役割を果たすつもりでいる。

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