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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第212回 タロット修行を応援してくれる友人とのつきあい方

最新のケーススタディ 2014年6月10日号 掲載

Q. Nさんは、タロットを学んだことのある友人が、たまたま口にした「タロット曼荼羅」という言葉に魅かれ、今年からタロットを学び始めた。全く初めての世界だったが、やり始めると想像以上に面白く、タロット・リーダーになれたらいいなあと思うまでになった。現在は猛勉強中である。友人にこのことを話したら、「ぜひ、頑張って。私も応援するわ。」と応え、リーディングの練習の機会を作ってくれるようになった。友人の配慮にありがたいと感謝しつつも、友人の熱心さは半端ではなく、Nさんはその勢いに圧倒されそうである。Nさんは自分がまだ未熟で、修行し始めたばかりであることを自覚しているので、この事態に戸惑っている。どうするのがいいのだろうか。早速、タロットを展開することにした。

A・Nさん 40代 東京

A. (1)

 現状
 

「力」のカードが逆向きに出た。Nさんは「ああ、やっぱり。」と思った。「力」の少女が暴れるライオンにてこずっているように、Nさんは、友人の熱心さに煽られてしまっている。現在、一生懸命勉強しているとはいえ、自分はまだ未熟者。友人の期待に応えられるほどの力量がついていないのに、そのまま話を受けてしまって大丈夫だろうかと思い始めているNさんの心境を、ずばりあらわしている。

(2)
 経緯 現状
   
経緯の「運命の輪」Rからは、輪がくるくる回りせわしなさが伝わってくる。当初、Nさんは少しずつリーディングの機会を持てればいいと思っていた。だから、友人に相談したのであるが、自分の予想を超えて急速に展開し始めたことに、Nさんはあたふたしている。友人が何度も機会を作ってくれることのありがたさの一方で、本当にこんなに目まぐるしくていいのだろうかと不安がもたげてきた。カードは逆向きなので、Nさんにとっては、やはり過剰であるようだ。

(3)
経緯 現状 展望
   
展望は「星」である。献身的に壺を持って注ぐ女神の姿は、まさしくNさんがリーディングを通して、人々に尽くす様子をあらわしている。自然の実りも豊かで、壺からの注ぎも溢れんばかりであることから、Nさんはゆとりを持ってリーディングできるようになることが窺える。リーディングすることでますます充実し、満たされるだろう。

(4)
経緯 現状 展望
   
 
  (4)
「力」Rの対策カードは「愚者」が出た。「愚者」は、遠くを見つめながら、ゆっくり一歩一歩進む。Nさんは、このカードを見て、「焦らず、自分のペースを大切にしてやっていけばいいんだ。」と、気持ちが軽くなった。Nさんが目指すのは、本当に人の役に立てるタロット・リーダー。そのためには、「愚者」が自分の足でしっかり踏みしめていくように、リーディングの練習一回一回を、丁寧にこなしていく必要がある。

(5)
経緯 現状 展望
   
 
(4) (5)
「愚者」の注目カード「宙吊り」は、手を後ろに引っこめている。これまでは、友人がせっかく声をかけてくれるのだから、それに応えることがいいことだと思っていたかもしれないが、カードはその在り方を見直しなさいと言っている。心に余裕があり、笑顔でいられるくらいから始めてはどうか。

(6)
経緯 現状 展望
   
   
(6)   (4) (5)
「運命の輪」Rの対策カードは「皇帝」で、このカードを見たNさんは、友人任せではなく、自分がリーダーシップを発揮しなければならないことに気づいた。そもそも自分が当事者で、自分から言い出したことなのだから。「皇帝」のように、現実感覚を大切に、手堅くやっていくとよい。

(7)
経緯 現状 展望
(7) (6) (4) (5)
「皇帝」の注目カード「教皇」は、Nさんがタロットを学ぶ姿をあらわしている。思ってもみなかった智慧の世界の勉強は楽しくてならないが、Nさんは自分がまだ新参者の学習者であることを承知している。「教皇」と「皇帝」が向き合っていることから、Nさんは、自分の学習の習熟度に合わせて、リーディング練習をさせてもらうとよいだろう。

アドバイスカードは「神の家」で、ここでNさんが一番目についたのは、積み上げられたレンガである。焦らず、無理をせず、丁寧に練習を重ねていくことが、修行中の自分には必要だと知る。Nさんは、友人に、この思いを正直に話し、リーディングそのもので喜んでいただけるよう頑張ろうと思った。   

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