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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第227回 いよいよタロットリーダーとしての仕事が始まる。

最新のケーススタディ 2015年1月25日号 掲載

Q.プロのタロットリーダーになることをめざしていた0さんは、これまで無料でタロットのリーディング修行をしてきた。最初は、友人関係を中心に行っていたが、少しずつ口コミで広がり、ついに、昨年末には、行きつけの美容師さんの紹介で、全く初対面の方をリーディングする機会を得た。修行のつもりで出かけたので、料金を聞かれてさっと返答できず、結局、交通費+αくらいのお金をいただいた。しばらくして、別の方からもリーディングの依頼を受け、なんとその方は、0さんを気に入って、「自分のサロンにチラシを置いてあげるから、持っていらっしゃい。」と言ってくださったのである。その方には、以前リーディングしたことがあり、それがよかったようだ。約束したチラシを早く作らなければならない。0さんは、本腰を入れて仕事として取り組む時期がやって来たと理解しているが、気持ちの準備が追いつかない。料金設定をしてみたが、ちゃんとやって行けるだろうか、自分への不安がよぎる。心を整理するために、タロットを展開してみた。

M・Oさん 40代 埼玉

A. (1)

 現状
 

現状のカード「月」Rは、靄がかかって薄暗く、見通しが利かない。0さんの心境をよくあらわしている。いつか自分もプロのタロットリーダーになるんだと心に決めてはいたが、それはもう少し先の話。当分、修行の期間が続くと思っていた。ところが、ご縁でいつの間にか道が開け、気が付けば、お金をいただき、チラシを作らなければならない自分がいる。リーダーになることは自分の夢だったのに、とんとん拍子で進む展開に、0さんは喜ぶより、気持ちが動転している。料金設定をしてみたものの、高く思われるのではないか、いや、交通費を考えれば妥当と思ったり、そもそもプロとしてやって行けるだろうかと、心の中では思いが錯綜し、不安という暗雲が垂れ込める。

(2)
 経緯 現状
 

経緯の「審判」を見て、0さんは、以前、親友のリーディングで失敗し、その後、引きずっていた苦しみから劇的に立ち直ったときのことを思い出した。自分の未熟さで失敗し、タロットへの信頼を見失いかけていた時、ふと、自分の中で何かが目覚め、自分にはやはりタロットだと思えたのである。0さんは、「審判」のように心が復活し、タロットリーディングをすることに、自分の使命のようなものを感じたという。その時から心に迷いがなくなり、タロットとのラポールを取り戻すことができた。

(3)
経緯 現状 展望
   

展望は「節制」で、0さんは天使が人を救済しようとして、2つの壺を巧みに操っている様子に着目した。そうだ、タロットのリーディングは、「節制」の天使になることでもある。救済者の気持ちを持って臨むことが本来の姿であると思った。2つの壺から一滴も落ちていないことから、丁寧に、節度をもって縁ある方にリーディングしていくこと、途中で、度を越す考えに取りつかれて、天狗になったりお金儲けに溺れたりすることがなければ、うまく行くと確信できた。

(4)
経緯 現状 展望
   
     
  (4)   

「月」Rの対策カードは「正義」が出た。正面を見据えて、断固たる決意を示す「正義」の姿から、0さんは自分で決めることの大切さを教えられた。料金設定が気になっていたが、心を静め「正義」のカードに向き合うと、「正義」の女神は、0さんの心を見透かしたように、「周囲の目を気にして不安になる表面的な自分の奥に、本当の自分がいるのが分かりますね。本当の自分は、自分の実力と料金のバランス、リーディングで生じる収支のバランスを知っているのだから、何でも本当の自分で決めればいいのです。」と諭す。「正義」は大切なことを思い出させてくれたようだ。0さんも、その通りだと思った。>

アドバイスカードも「正義」である。自分が願った道が開きかけているのに、「月」Rの状態で、あたふたしている場合ではないと思った。強い決意を持って、この道を切り開いて行こうと思った。リーディングで報酬をいただくことの重みを自覚して、修行時代以上に心を込めてさせていただこうと思った。

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