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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第228回 ジム通いを機に、運動の勉強もしたいと思うがどうだろうか。

最新のケーススタディ 2015年2月10日号 掲載

Q.Sさんは、昨年11月から体力アップのために、スポーツジムに通い始めた。子供のころから大学まで、球技や陸上競技などをしてきたので、ジムで体を動かすことは、全く抵抗がなかった。実に久しぶりの再開だったので、慎重に無理しないでやっているつもりだったが、いつの間にか肩から首にかけてひどい凝りができてしまった。昔の経験に頼りすぎたかもしれない。同じメニューをやりすぎたこともよくなかったようだ。運動には、それなりの自信があったSさんはショックだった。わかっているようで、まだわかっていないのだ。これでは、先が思いやられる。ただ感覚的に自己流で運動するのではなく、自分の現状や年齢を考慮したやり方がわかっていないと、そのうち大きな怪我をしてしまうかもしれない。昔の知識頼みではなく、理にかなったトレーニングの基本や体のケアを勉強した方がいいのではないかと思い始めている。どうだろうか。

M・Sさん 50代 東京

A. (1)

 現状
 

「女帝」Rはトレーニングに関して、それなりの見識を持っていると自負していたSさんである。Sさんは自分の思い描くレベルと自分の現状に開きがあることは承知していた。だから、慎重に取り組んできたつもりだった。なのに、気づかないうちの無理が痛みとなり、やっと自分のやり方に問題があったことを知る。現在の自分にあきれるSさんは、もう少し確かな理解の上でトレーニングできる自分になりたいと思う。逆向きカードより、Sさんが、自分の現状を不本意に感じていることがよくわかる。

(2)
 経緯 現状
 

経緯の「悪魔」は、ジムに通いはじめたSさんの様子をあらわす。昔は選手として大会に出たこともあるSさんにとって、運動することは得意分野の一つ。うっとりする小悪魔のように、Sさんも好きなことをはじめ、心はうきうきしていた。トレーニングはやっただけの成果を自分の体で感じることができるので、頑張る楽しみもあった。カードは正立なので、ジムに通い始めたことは、Sさんにとってよかったと言っている。経緯から現状を見ると、出だしはよかったが、Sさんの自負心とやり続ける楽しさが膨れ上がり、気づかないうちにやりすぎてしまったようだ。

(3)
経緯 現状 展望
   

展望は「隠者」である。「隠者」は、熱心な研究に裏付けられた本当の見識を持つ人である。今は、中途半端な知識と経験しかないSさんに、タロットは今後のあるべき姿を示す。自分で研究する姿勢を持ちなさいと。健康やスポーツに関心の高いご時世なので、関連図書も気軽に受けられるレクチャーの機会も多い。Sさんが求めるものはきっと見つかるだろう。じっくり究める「隠者」のように、Sさんも学びながら、実践に取り入れ、見識を深めていくといい。理論的裏付けのあるトレーニングなら、体を痛めることもなくなるだろう。

(4)
経緯 現状 展望
   
     
  (4)   

「女帝」Rの対策カードは「運命の輪」である。「運命の輪」の動物たちは、勢いよく輪を駆け巡っているが、衝突することなく、各自のペースを守ってリズミカルである。Sさんの毎日も、仕事、仕事に必要な勉強、家事、ジム、・・・とスケジュールがぎっしり詰まっている。これにさらに運動の勉強も取り入れると、一段と目まぐるしくなるが、うまくいくかどうかは、時間の使い方次第である。自分の裁量で決められることは時間帯や時間配分を工夫し、リズムをつくれば、きっとうまくこなせるだろう。せわしない気持ちでいると、気持ちが空回りして、心の中で衝突事故を起こしかねない。少し追いかけるくらいの気持ちの余裕があると、ゆったり感を持って時間を使えるものだ。

アドバイスカードは「教皇」なので、トレーニングや体の専門家の助言を取り入れて運動することは、やはり大切である。Sさんは、改めて「わかっているつもり」が、一番危ないと思い知った。「生兵法は大怪我の基」を肝に銘じよう。故障なしのトレーニングでないと意味がない。これからの年齢は、運動も思慮深さが鍵であると痛感した。
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