Q. Nさんのご主人は、今年、お盆休みがない。帰省に使えるのは、土日の2日間だけである。これまで、お盆の帰省には、ご主人の実家、自分の実家と、両家に挨拶に行き、お互いの両親と過ごすようにしてきた。今年のように、一泊二日で大阪にある双方の実家に行くとなると、慌ただしくなってしまう。お盆は新幹線も混み、移動にも時間がかかりそうである。帰省は別の機会にしたほうがいいだろうか、それとも、滞在時間がたとえわずかであっても、やはりお盆に帰省するべきだろうか。
A・Nさん 40代 茨城
A. (1)
現状 |
現状は「運命の輪」が逆向きで出た。忙しそうにくるくる回る輪が、Nさんの目に留まる。逆向きカードは、お盆休みも取れないほど、仕事で忙しいご主人の状況そのままである。Nさんは、そんな忙しいご主人の様子を見て、無理して帰省しなくてもいいのかなと思う。帰省ラッシュの時期に、限られた時間で移動し、双方の実家を訪問するのは、あまりにも忙しない。慌ただしくてもゆったりでも、大阪までの交通費はそれなりにかかるので、Nさんは、行くからにはできるだけ有意義な過ごし方をしたいと思っている。お盆という特別な時期なのに、思うように時間がとれない。逆向きカードは、Nさんたちが抱える問題点を浮き彫りにしている。
(2)経緯 | 現状 |
経緯は「戦車」Rである。馬車に乗っている姿は、Nさん夫婦が新幹線に乗って、実家に行く様子をあらわしているが、カードは逆向きである。まさにその通りだと、Nさんは思う。これまでもご主人の仕事が忙しすぎて、帰省どころではなかったからである。また、Nさん自身も、家事のほかに習い事をいくつかやっていて、気ぜわしかった。車輪で親縁する「運命の輪」と「戦車」が、続けて逆向きとなったことで、Nさんは、忙しさに振り回されている状況は、二人にとってよくないのだと思った。目前のことに気を取られているうちに、いつのまにか大局が見えなくなり、時間も心も余裕をなくしていたのかもしれない。
(3)経緯 | 現状 | 展望 |
展望は「世界」の正立。全員が一つとなり、円満な関係ができている。中央に立つNさんも、皆が喜ぶ姿を見て、「これでいいんだ」と安堵している。Nさんは、リースを見て、自分たち夫婦の円満だけでなく、両家にかかわりのあるすべての人たちにとっての円満が大切なのだと思った。双方の両親をはじめとする周りの人たちとの良好な関係が、自分たちの幸せを支えていることにも気づいた。
(4)経緯 | 現状 | 展望 |
(4) |
「運命の輪」Rの対策カード「太陽」のメッセージは明快である。「お盆だから、例年通り来てくれる。」と信じて疑わない両親は、子供たちの帰省を楽しみにしているのだ。タロットは、Nさんたちに、お盆の帰省を勧める。両親にとって、一番の元気の源は、やはり子供たちを迎え入れることである。Nさんも、カードを見て、両親の待ちわびる気持ちに応えようという気になった。
(5)経緯 | 現状 | 展望 |
(5) | (4) |
「戦車」Rの対策カードは「力」が出た。ライオンをやすやすと手なずける「力」の少女は、もちろんNさん。タロットは、Nさんに、「目前の忙しさに振り回されるのではなく、状況をもっと自分でコントロールしなさい、大切なこととそうでないことを見極め、主体的に取り組むことが、あなたにはできるはず。」と助言する。Nさんは、はっとする。これまで、「力」の少女のようになるための勉強をしてきたのだから、学ぶだけで終わってはいけない。実生活に活かすようにすれば、きっとやりくり上手になれる。
アドバイスカードの「神の家」は神聖な建物である。しかもレンガが積み上がっている。Nさんには、脈々と続いてきた先祖を祀るお墓に見える 。お盆に帰省することは、親孝行のためだけではない。先祖と繋がる機会でもある。