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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第273回 専用の仕事場をもちたい

最新のケーススタディ 2017年1月10日号 掲載

Q. Nさんは、自宅でタロットやアロマ、アストロロジーのセッションを仕事としてきた。最近では、講座やワークショップを開く機会も多くなり、外で会場を借りて行うようになった。手ごろな会場を探すが、なかなか思ったようにはいかず、特にアロマの場合は、香りの問題で、よく断られる。こんなに苦労するなら、思い切ってどこかふさわしいところを探し、専用の自分の仕事場を持ったほうがいいのではないかと、Nさんは思い始めている。タロットはなんと助言してくれるだろうか。

T・Nさん 50代 神奈川

A.(1)

現状

現状カードを表に返すまで、Nさんの気持ちは、どちらかというと、自分の仕事場を持つほうに傾いていた。貸し教室や貸し会議室を外で借りると、隣の部屋から他のグループの話声や物音が聞こえてきたりして、散漫になってしまうことがあるし、いつも希望する会場を借りられるとは限らない。そんな苦労から早く解放されたいという思いが、Nさんの心にはあったからである。しかし、カードは「正義」Rだった。Nさんが着目したのは剣である。Nさんには、すぐわかった。カードが「今は決断すべき時ではありません。剣を使って無理矢理こじ開けるようなやり方はうまくいかないのです。」と言っているのが。

(2)

経緯 現状

経緯は「皇帝」である。王笏を突き出してリーダーシップを発揮している皇帝の姿の中に、Nさんは、これまでワークショップ・講座の主催者として頑張ってきた自分を見た。カードは正立なので、現実的によく対応し、いい仕事をしてきたと言える。

(3)

経緯 現状 展望

展望は「審判」。天使がラッパを吹く姿からは、自分の仕事場を持ちなさいと、天使がNさんにゴーサインを出している様子が浮かび上がる。そのタイミングならば、周囲の人たちの協力も得られ、天も祝福してくれるに違いない。

(4)

経緯 現状 展望
 
 (4)

「正義」Rの対策カードは「教皇」である。「教皇」は講座やワークショップをするNさん自身をあらわす。タロットは、早く自分の仕事場を持ちたいとはやるNさんに、今、すべきことは、講師としての技量を磨くことであると諭しているかのようだ。確かに、自分の仕事場を確保できるのはうれしいことには違いないが、仕事場を持ったとき、フルに活用していくには必要な力を身につけておくことが先決である。Nさんは、カードを見て、ついつい先を急いでしまう自分を反省した。

(5)

経緯 現状 展望
(4) (5)

「教皇」の注目カードは「宙吊り」が出た。絵柄のメッセージは明らかで、「踏みとどまって、今まで通りのことをやり続けなさい」である。「宙吊り」は、三方が貫や柱で囲われ、逆さになった人物の頭上部分は空いている。忍耐強くやり続けることで講師としての技量が磨かれ、やがてその成果が、自分だけでなく周囲にもわかる形であらわれてくるに違いない。

(6)

 (6) 経緯 現状 展望
 
(4) (5)

「皇帝」の注目カードは「月」で、Nさんは建物に注目する。個人セッションをするときは自宅、講義やワークショップは外の会場と、その都度、臨機応変にやりくりしてきたことが思い出される。「皇帝」に引き続きカードは正立なので、Nさんは、本当によく頑張ってきたことがわかる。犬やザリガニは、一緒にワイワイやってきた友人たちのようだ。友人たちの多大な協力があったからこそやって来れたと、Nさんは改めてこれまでのやり方の良さも確認できた。

アドバイスカードは「運命の輪」で、何事によらず、ふさわしい時間があるということ。無理にスフィンクスになろうとしている黄色い犬になるところだった。タイミングは来るということ。余計なことを考える必要がなくなってすっきりとした。来年のスケジュールを早々に組み、手配を始めようと思った。

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