Q.Hさんは、この春大学3年生になった娘に最近、月々のお小遣いと今のアルバイト状況では、やり繰りできないので少し援助をしてほしい、と頼まれた。娘は授業の多い医療系の学部に通っており、国家試験も控えているため、コンスタントにアルバイトをするのは難しい様子。ただ、1年生の時に、お小遣いで足りない分はアルバイトで補うと、お互い納得の上で決めた約束があるので、Hさんはこの願いを受け入れていいかどうか迷っている。二人にとってどうするのがいいのか、Hさんはタロットで見ることにした。
Y・Hさん 40代 神奈川
A.
(1)現状 |
現状は「恋人」Rが出た。絵柄は、娘がHさんにお金の援助について交渉してきた様子をよくあらわしている。娘の訴えによれば「学校が忙しくアルバイトをなかなか入れられなかったので、アルバイト先に日数を減らされてしまった。」とのこと。Hさんは、娘の言い分に耳を傾けながらも、ちゃんと約束したのだから、おいそれと承諾はできないと応じている。娘にどう返事するのがいいか、Hさんの心は決まらない。
(2)経緯 | 現状 |
経緯の「太陽」に描かれた2人の人物は、約束通りやり繰りしていた娘と、ねぎらう自分である。毎日5限まである授業にレポート作成、課題のない週末はアルバイトと、わが子ながら本当によくやっていたと思う。
(3)経緯 | 現状 | 展望 |
展望の「女帝」は、母親のHさんである。ゆったりと座る「女帝」には、自分への自信と余裕が感じられる。未来に対して確かなヴィジョンを持っているからであろう。Hさんは、「女帝」の未来を見つめる表情から、子供の言うことに振り回されず、余裕を持って対応することが大事だと思った。
(4)経緯 | 現状 | 展望 |
(4) |
「恋人」Rの対策カードは「教皇」。Hさんは、「恋人」Rの3人は横並びであるのに対し、「教皇」には、上下の人間関係が描かれていることに着目した。子供が健全に育つために、親子の上下の関係は重要である。Hさんは、教皇が下の者に優しく諭しているように、最初に決めた約束を守ることを話そうと思った。
(5)
経緯 | 現状 | 展望 |
(4) | (5) |
「教皇」の注目カードは「仕事師」なので、Hさんは娘に、自分なりに工夫してアルバイトをしていくよう勧めるつもりでいる。
(6)経緯 | 現状 | 展望 | (6) |
(4) | (5) |
「女帝」の注目カード「世界」の中央に立つ人物は、娘であろう。娘の周囲には、白い空間が広がり、四方には生き物が描かれている。Hさんは授業の時間割を思い浮かべた。そういえば、娘も1,2年生の時にはぎっしりあった授業が、3年生になって空き時間ができたと言っていた。そこを上手く使えば時間の余裕もできるのではないか。
アドバイスカードも「恋人」である。ついつい子どもに甘くなりがちなHさん。言われてすぐ希望通りにしてあげるのではなく、子供に対してどうするのがベストなのか、直観を働かせながら相談にのる姿勢が大切であると肝に銘じた。 前回のケーススタディ