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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第286回 外出が重なり、主人に悪い気がする。どうしたものか。

Nさんの娘は、来月、友人と一泊で静岡に、好きなアーティストのライヴに行く予定だったが、友人が都合で行けなくなってしまった。Nさんは娘に、代わりに一緒に行くことを約束したが、その後、Nさんの個人的な旅行の出発が、ライヴの次の日になることがわかった。ご主人には個人的な旅行のことも、娘とライヴに行って一泊することも話してあり、特に反対されていないが、外出が重なることで、Nさんはご主人に悪い気がしている。娘に自分の代わりが見つかれば一番いいのだが・・・、晴れない心を整理するために、タロットを展開することにした。

S・Nさん 40代 神奈川

A.

(1)
現状

現状の「仕事師」Rから、Nさんの目に飛び込んできたのは、テーブルの上にあるたくさんのものである。Nさんは、今の自分の心の中を映し出していると思った。娘とライヴに行って一泊、翌日からは旅行、留守中の家のことなど、あれこれ気になって、Nさんの心の中は雑然としている。なかでも、Nさんが一番気になるのは、ご主人のことである。優しいご主人はNさんが言うことに、まず反対しない。いつも見守ってくれる。だから、なおのことNさんは悪い気がしてしまうのである。

(2)
経緯 現状

経緯は「節制」で、二つの壷を行き交う水は、普段から親密な自分と娘の様子をあらわしていると思った。母親が娘の友人の代わりに一緒にライヴに行く、そのために一泊するなど、よほど母娘の関係が良くなければできることではないが、Nさん親子は、何か困ったことがあっても気軽に話せる間柄なのである。

(3)
経緯 現状 展望

展望の「恋人」 に描かれるキューピッドが手にする弓矢がハープのように見えることから、下の3人は、ライヴに行く自分と娘、快く送り出してくれる主人のようだ。カードは正立なので、何ら心配することはなさそうである。

(4)
経緯 現状 展望
(4)

「仕事師」Rの対策カードは「愚者」が出た。ある一点を見つめながらワクワクして出かける姿は、Nさんに、気持ちを切り替えてもっと楽しむことを勧めているかのようだ。主人に悪いという気持ちを引きずっていると、せっかくのライヴも旅行もつまらないものになり、送り出してくれたご主人の気持ちも台無しにしてしまう。それでは、ますます申し訳ない。Nさんは、「愚者」のような気持ちで出かけることの大切さを思った。

(5)

経緯 現状 展望
(4) (5)

「愚者」の注目カード「皇帝」は、Nさんのご主人である。「愚者」と「皇帝」が見つめ合っているので、Nさんは自分の外出を寛容に見守ってくれるご主人の気持ちを汲み取り、留守中不便がないようにしていけばいいのだと思った。

(6)

(6) 経緯 現状 展望
(4) (5)

「節制」の注目カードは「力」で、この若い女性は、もちろんNさんの娘である。娘が獅子を手なずける様子を見て、Nさんは、獅子生まれの自分が娘にライヴに誘われてついていくことを暗示しているように感じられた。

アドバイスカードは「世界」。Nさんは、楽しく踊っている中央の人物のように、ライヴを存分に楽しもうと思った。周りの生き物は、Nさんのすることを温かく見守っている。Nさんは主人とよく話をして、留守の間、主人を困らせることのないように万全の準備をしていこう、そうすれば、自分も心置きなく出かけられると思うと、モヤモヤがなくなった。

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