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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第288回 元気なうちは、ずっと学び続けたいと思っている。どうか。

Nさんは80代半ばになっても学ぶことが好きで、勉強会や芸術鑑賞のため東京に出かけることもある。周囲には「これまで長くいろんなことを勉強してきたのに、まだ学ぶの?自分の年を考えたら?」と言う人もいるが、Nさんは体が元気である限り続けたいと思っている。最近、白内障の手術を受け、目の調子がとてもよくなったNさんは、以前にもましてやる気になっている。一番身近な娘たちは、Nさんの気持ちを理解して応援してくれるが、知人たちはあきれ顔である。Nさんは、タロットの助言も聞いてみることにした。

M・Nさん 80代 茨城

A.

(1)
現状

現状に出た「隠者」を見て、Nさんは今の自分であると納得した。精神的な学びが大好きなNさんは、求道心が自分の心を豊かにし、はつらつとさせていることを知っている。学ぶほどに気づきも深くなり、その時、心の中の灯りが光を放つ。この至福感を味わうと、自分の年齢も体の疲れも忘れてしまうのである。Nさんは、カードが正立であることから、これでいいのだと思えた。

(2)
経緯 現状

経緯は「運命の輪」が正立で出た。振り返ってみれば、白内障の手術も首尾よく終わり、Nさんの人生は順調で、穏やかな日々が続いている。嫁いだ二人の娘たちは何かとNさんを気にかけ、Nさんもそのことを喜んでいるが、娘たちにとって、Nさんは大きな精神的拠り所でもある。輪の上で泰然としているスフィンクスの様子は、Nさんの存在感の大きさを物語っている。

(3)
経緯 現状 展望

展望は「神の家」が逆向きなので、何か懸念がありそうだ。建物の前でひっくり返っている人が描かれていることから、気をつけなければいけないのは、足元かもしれない。白内障の手術のおかげで、くっきりと見えるようになった。目の調子が良くなって、Nさんの心はうきうきしている。でも、自宅から東京に出るまで、電車の乗り継ぎ、階段の上り下りがあり、宿泊先や会場への移動で歩くことが多い。体もいたって元気で、歩くことも苦にならないNさんであるが、油断しない方がいい。一回でも転ぶとダメージが大きいから。

(4)
経緯 現状 展望
 
  (4)

「神の家」Rの対策カードは「女帝」である。女帝はゆったりと玉座に座り、余裕を感じさせる。未来を見つめる視線からも、予定をチェックして、無理のない計画をたてているかのようである。Nさんも、女帝のように心身共に余裕を持って行動することを心がけるとよいだろう。移動時間や休む時間をたっぷり確保することも大切である。

(5)

経緯 現状 展望
 (4) (5)

「女帝」の注目カードは「力」。少女がライオンを意のままに手なずけている姿が印象的である。こんなありえないことが易々とできるのは、少女がその秘訣を知っているからに違いない。Nさんも、少女のように、これまでの精神的な学びを活かして、自分が抱える問題に対処していくとよいだろう。Nさんなら、きっとできるに違いない。

(6)

経緯 現状 展望
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「力」の注目カード「世界」からは、Nさんが同じ精神世界を共有する仲間とともに、幸せなひと時を過ごす様子が浮かび上がる。高齢のNさん(中央の人物)は、ここを目指していこうと思った。Nさんにとっては、学びの場の共有は、何にも代えがたい心の宝なのである。皆にとっても、学び続けるNさんの存在は、大きな励みとなっていることが、絵柄からよくわかる。

アドバイスカードは「13」。Nさんは、周囲の世俗的な考え方にとらわれず、自分の道を全うしようと心が定まった。対策カードの助言をよく受け止めて、さまざまな不安に対応していけばいいと思うと、心が本当に軽くなった。

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