Q.
Hさんは、心の中でずっと、自分の人生の生きづらさを何とか変えたいと思ってきた。そのためにどうしたらいいのか、答えはなかなか見つからなかったが、心の勉強をしていくうちに、少しきっかけがつかめてきた。数年前に大病に見舞われたことも、結果的に、仕事の激務から自分を解放し、自分を見つめるよい機会になった。体力もかなり回復した今は、まだ休職中。この間に、心の学びを深めたい。強い思いから、Hさんは、この4月から、通い続けている学校で、学びたかった昼と夜の講座をあわせて取る計画を立てている。今どうしても学びたいと思う一方、夜の講座は初めてで、生活のリズムが変わってくるけれど大丈夫かなと不安もかすめる。予定通り、2つの講座を受けてもいいか、Hさんはタロットで見ることにした。
Y・Hさん 50代 神奈川
A.
(1)
現状 |
現状は「戦車」が逆向きで、Hさんの心境をよく映し出している。心の勉強をすることで、自分の中の変化を感じ始めているHさん。その感触があるからこそ、ずっと引きずっている生きづらさを何とか変えたい、このチャンスを逃したくないと、変容を急いでいる。2つの講座を受けることは、そのために必要な栄養だと思っているが、果たして2頭の馬(2つの講座)をしっかり乗りこなせるだろうか。自分の体力や能力は十分?不安な要素を考えるうちに、心が揺らいできたのである。
(2)
経緯 | 現状 |
経緯は「太陽」R。Hさんは、本来の自分との統合を果たしたいと願いながら、できないでいる自分の姿であると思った。その苦しさが生き方だけでなく、日常生活の些細な面にも及び、心身に大きなストレスとなった。夜間に出かけることに身体的不安を感じるのも、このことと無縁ではない。自分の本質にかかわる問題だからこそ、何とか解決したいと思う。
(3)
経緯 | 現状 | 展望 |
展望は「審判」で、現状の「戦車」Rの注目カードでもある。Hさんは、上から働きかける天使と、天使からの呼びかけに気づいている人の姿に目をとめた。天使を見上げる人は、Hさん本人である。Hさんは、「自分の人生を変えたい、きっと今がその時」との思いから、心の勉強に打ち込もうとしているから。カードは正立なので、必死に求めればきっとつかめますよと示唆しているかのようだ。
(4)
経緯 | 現状 | 展望 |
(4) |
「戦車」Rの対策カードは「愚者」が出た。「愚者」は「戦車」Rのように急いてはいないが、前に一歩踏み出している。Hさんは、「愚者」の心持で変容に向かう足を止めないで進むことが大切であると思った。
(5)
経緯 | 現状 | 展望 |
(4) | (5) |
「愚者」の注目カード「皇帝」からも、Hさんは大きな力を得た。夜間の外出に付きまとう身体的不安で心をブロックしてしまうのではなく、もっと現実をみて対応すれば不安は解消できると思えた。
(6)経緯 | 現状 | 展望 |
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「太陽」Rの対策カードは「斎宮」。本を開いて何かを勉強しているのは、Hさんである。本来の自分との統合を取り戻すために、精神的な学びをすることは、Hさんを大いに支え、解決策となることがわかる。
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経緯 | 現状 | 展望 | |
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「斎宮」の注目カードは「月」となった。精神的な学びは心の深いところに働きかけ、これまで苦しさを作り出してきた問題点への気づきを促してくれるだろう。その気づきが、きっと解決策をもたらしてくれる。
アドバイスカードは「斎宮」。Hさんは、学ぶことが、自己変容を促してくれると確信した。このタイミングを外すことなく、今の自分が必要とする2つの講座を受けようと思った。