イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

Q. Sさんは、サロンでリンパドレナージュの施術と、普及のための講座を行っている。筆を使ったユニークな技法で、もともとはクライアントとして、師匠から施術を受ける側だった。しかし、やがて自分も施術者になりたいと思うようになり、勉強会に熱心に参加し、今では、師匠が最も信頼する弟子として、講座開催を認められるまでになった。師匠を長とする協会では、全国レベルでの普及を図るためのプロ育成講座が、初めて予定され、Sさんは育成講座の講師を仰せつかった。とても名誉なことであるが、Sさんは、手放しで喜べない。今まで、何かを計画しても、途中で何か問題が起きると、中止になったり、担当者が入れ替わったりしたことが何度かあったので、今度のプロ育成講座は、果たして予定通り開催されるか、気がかりなのである。Sさんは、自分に必要な心構えを、タロットに聞くことにした。

A・Sさん　40代　兵庫

A.

(1)

現状

①現状は「愚者」である。絵柄の人物は、師匠だろうか。遠くを見上げる顔の表情は明るく、新しい試みへの意気込み、希望や期待が溢れている。カードは正立なので、師匠は開催に向けて、準備を進めているようである。プロ育成講座の日程が発表されてから、Sさんも知り合いに勧誘をしてきたので、直前の中止が一番心配だったが、「愚者」のカードを見て安心した。

(2)

経緯	現状

②経緯の「仕事師」は、机の上に何種類もの道具を出して、仕事をしているが、視線は別のものに向けられている。カードを見たSさんは、まるで自分のことを言われているようで、ドキッとした。絵柄の若者のように、向上心が強いSさんは、クライアントに筆リンパの施術や講座を行うだけでなく、アロマの勉強や施術にも熱心で、とにかく忙しい日々を過ごしてきた。個人的には充実した日々を過ごせてよかったと思っているが、心の中には、つい気になってしまうことがあったからである。

(3)

経緯	現状	展望

③展望は「教皇」R。師匠のことだとわかるが、Sさんには、師匠がよそ見をしているように感じられた。これから開く育成講座そのものより、何か他のことで気になることがあるのかもしれない。

(4)

(4)	経緯	現状	展望

④「仕事師」の注目カードは、「恋人」Rが出た。複数の人物が、何かで揉めている場面であるが、これまでを少し振り返るだけで、いくつかのトラブルが思い出される。師匠あっての協会なのだが、師匠は自分の考案した技法の継承に思い入れがあり、弟子はその思いをしっかり受け取れないことがある。そのため、対話不足に陥ったり、予定変更や担当者入れ替えになってしまったりしたことがあった。Sさんは、この現場をずっと見てきたので、やはり師匠との関係が気になるのである。心のどこかに、「師匠と自分は深い信頼関係でつながっているつもりだけれど、ちゃんと師匠の思いを受け取れているだろうか・・・」と、不安に思う自分がいるのかもしれない。

(5)

(4)	経緯	現状	展望
(5)

⑤「恋人」Rの対策カードは「悪魔」で、師匠と弟子のあるべき姿が、そのまま描き出されている。Sさんは、小悪魔が中央の悪魔に忠誠を誓い、仰ぎ見ているように、師匠に教えを請う姿勢を保つこと、自分から意見する前に、まず師匠の意向に耳傾け尊重する姿勢が大切であると思った。

(6)

(4)	経緯	現状	展望
(5)			(6)

「教皇」Rの対策カードは「正義」が出た。この人物は、きっと自分なのだろう。自分に必要な心構えは、真正面を向いて、自分のすべきことに集中する姿勢、過去のトラブルや個人的な感情に左右されない冷静な姿勢であると、Sさんは絵柄から納得した。

アドバイスカードは「恋人」。ここでも、よく対話することの大切さがあらわれている。Sさんは、師匠とも、また、育成講座開催に関わる仲間とも、一致団結できる会話を心がけていこうと思った。

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