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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第353回 友人が誘ってくれる仕事にどう向き合うとよいか。

Q Mさんは、結婚後、それまでの正社員を辞め、アルバイトを続けていたが、昨年引っ越ししてからは、仕事から遠ざかっていた。そろそろ仕事に就こうかと思っていたところ、友人から、自分の働いている会社で募集があるのでやってみないかという話が舞い込んできた。契約社員だが、立地や条件もよく、紹介ということもあって入社しやすい。挑戦してみようかと思って、面接日などの調整をしているうちに、新型コロナウイルスにより活動自粛の機運が高まり、世の中が一変してしまった。Mさんは、この時期に就活をすべきかどうか悩み、タロットを引いてみた。

                                                                                                                                                                                                                       K・M さん 20代 神奈川

A

(1)現状
現状
①現状に出たのは「戦車」だった。最初、M さんは、働きに出て稼ぐことは良いこと、成績に応じた報奨が充実しているので、積極的に働き、成績を出していくのが良いのかもしれないと思った。でも、自分は性格的に見て、がつがつと働いてたくさん稼ぐことを夢見るタイプではないし、今は、家事を中心にゆったりとした生活をしている。ひょっとしたら、夫をあらわしているのかもしれないとも思った。夫の仕事は建設業で、活動自粛の時期でもしなければならない職務のため、出かけることがあるから。

(2)経緯
経緯 現状
②経緯は、「斎宮」が逆向きで出た。日中、家に籠ることが多い自分の姿であるが、M さんは、とりわけ本の存在が気になった。まさに、いろいろな情報や他人の意見が気になって考えすぎる自分の姿。その結果、どんどん自分を消極的にしていた。かつては正社員で働いていたので、働いていないと、自分が駄目になる気がしたり、将来困るのではないかと、よく不安にとらわれたりしていた。友人の誘いがきっかけで、そろそろ仕事復帰を!と焦っていたのは、自分にのしかかる不安からだったかもしれない。

(3)展望
経緯 現状 展望
③展望は「星」である。M さんは、「星」の女性は自分に違いないが、ゆったりとして、全然あくせくしていないと思った。バリバリ仕事をする自分というよりは、家事をしている自分の姿に見えた。夫は建設業で働いており、激務で夜勤も多い。だから、家事は妻であるM さんがすべて担当している。アトピーの症状のある夫にとって、働く時間帯が不規則で、ストレスがかかるのは、けっこう辛いことなので、今後も、M さんは、夫のスケジュールに合わせて、食事に気を配ったり、掃除や洗濯に工夫を凝らす必要がある。M さんは、この部分は疎かにできないと思った。やはり最優先すべきは、激務の夫が安らげる環境を作ることなのだ。また、M さんは、「星」の女性のお腹がふっくらしているに点にも注目した。結婚後、なかなか子供を授からず、自分のネガティブ志向もあって諦めかけていたが、もっと希望を持って、積極的に取り組んでいく気になった。

(4)
経緯 現状 展望
 
(4)
④「斎宮」Rの対策カードは「13」。M さんは、足下の黒い土に向けられた大きな鎌を目にして、否定的な情報や他人の意見にとらわれている自分を変える必要性を痛感した。不安が一杯で、周囲から入る情報に振り回されていると、自分の軸などできるはずがなく、自分の人生でなくなってしまう。M さんは、ドキッとし、絶対にそれは避けたいと思った。

(5)
経緯 現状 展望
   
(4)  (5)
⑤「13」の注目カードは「審判」。Mさんは、地下から抜け出た空色の人物が、眼前に開ける広大な世界を見やっている様子を見て、ベールに包まれた「斎宮」Rと対照的だと思った。「審判」に描かれた人たちは、天使のメッセージが聞こえているようだ。展望の「星」の妊娠した女性に引き続き、「審判」にも、子供誕生を喜ぶ家族の姿が描かれていることから、M さんは自分への天からのメッセージがここにあると感じた。

アドバイスカードの「皇帝」は、建設業で働く夫の姿である。実は、夫は、M さんが働きに出ることをあまりよく思っていなかった。タロットを展開したことで、Mさんは、心の靄が晴れた。自分の仕事復帰を考えるより、夫が仕事に集中できるよう環境を整えよう、妊活にも取り組み、家庭生活を充実させていこうと、心が決まった。

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