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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第370回 今春83歳になる母親の運転免許更新をどうすべきか。

Q

Kさんの母親は、今春で83歳になる。今まで仕事で車を使い、免許を持っていることが誇りである。田舎で独り暮らしをしていたが、昨年倒れてから施設でお世話になることが多くなり、おかげで一時期よりもずっと元気になった。でも、コロナ禍でKさんの帰省が難しいこともあり、冬の間は施設でお世話になる予定だ。今年は母親の免許更新年。もし、高齢の母親が免許更新をするとなったら、認知症検査や実技講習など、様々なハードルがある。はたして今年が免許更新年であることを伝えてよいのか、あるいは触れないほうがいいのか、Kさんは迷っている。そこで、タロットに助言を求めることにした。

                                                                                                                                                                                                                         E・Kさん 50代 東京

A

(1)現状
現状
①現状には、「隠者」が出た。Kさんは、すぐに母親がお世話になっている施設長であるとわかった。施設長は女性であるが、風貌が「隠者」に似ており、これまで、何度も助けられてきた。Kさんの母親が施設に入る時も一騒動あったが、賢明で経験豊かな施設長のおかげで、早く馴染むことができた。Kさんは、母親の免許更新の件も、まず施設長に相談しようと思った。

(2)経緯
経緯 現状
②経緯は「星」Rである。自然豊かな光景は故郷をよく映し出している。絵柄の人物はKさん本人。強気な母親は、高齢になっても他の人とよくぶつかる。車の運転も、Kさんは、助手席に乗せてもらう度に、怖い思いをする。だから、いつも母親のことで奔走し、トラブルを一つでも少なくしようと働きかけてきたが、気遣い過ぎて、すっかり消耗してしまった。逆向きカードの通りだ。これではだめ、自分が持たないと思った。

(3)展望
経緯 現状 展望
③展望は「女帝」R。Kさんは、いろいろな考えが頭の中を駆け巡るも、決め手になる妙案が浮かばずに嘆く自分の姿に見えた。母親は、免許更新をすっかり忘れているのか、口に出さない。でも、Kさんがこの話題を出せば、しつこく更新を迫るに違いない。母親としては、また自宅に戻って、以前のように車のある生活をするつもりでいるからだ。

(4)
経緯 現状 展望
 
     (4)
④「星」Rの対策カードは「戦車」で、Kさんは、車の運転と母親の誇りが、分かちがたく一体となっていることを実感した。母親は、病気がちだった父親を助け、バリバリ仕事をして、家族の生活を支えてくれた。すべて、車を運転できたからこなせたことである。「戦車」の絵柄は、まさしく車を運転する人であるが、Kさんには、人生を戦い抜いてきたと自負する母親の姿とも重なって見える。ひょっとしたら、頑張り抜いた人生そのものが、母親の誇りなのかもしれないと思った。

(5)
経緯 現状 展望
 
     (5)      (4)
⑤「戦車」の注目カードは「正義」である。この人物は、教習場の検査官だろうか。Kさんは、「車の運転といった安全に関わることは、実状に即して判断すべきです。情にほだされて過信すると、後々大変なことになりかねませんよ」と、忠告を受けたように感じた。確かにそうだ。これまでは、母親の言い分に振り回されることが多かったKさんであるが、車の運転に関しては、しっかりと現実を見なければと、気を引き締めた。

(6)
経緯 現状 展望
 
    (5)    (4)     (6)
⑥「女帝」Rの対策カード「13」を見たKさんは、一時しのぎのようなやり方ではなく、すっぱりと決める姿勢が求められているように感じた。波風を立てたてたくないために、相手に合わせ過ぎてしまうことが多かったので、タロットの絵柄は、ずしりと響いた。

(7)
経緯 現状 展望
 
  (5)     (4)     (6)      (7)
⑦「13」の注目カードは「悪魔」。Kさんは、カードを見るなり、悪魔が母親で、小悪魔が自分であると思った。小悪魔が、悪魔に寄り添いながらも、手を後ろに隠していることから、免許更新のことは言い出さず、母親の誇りを満たすような接し方を心がけようと思った。気の強い母親だが、倒れてからは、Kさんを頼る場面も増えている。絆を感じられるにつれて、無理難題を言うことも少なくなるに違いない。

アドバイスカードは再び「戦車」である。Kさんは、改めて、車の運転が、母親にとって大きな拠り所であったことに思いを馳せた。自分がペーパードライバーだったために、実家に帰れば、もっぱら母親の運転を頼りにしていたことも思い出した。いろいろな場面が浮かぶと、辛いことばかりではなく、母親のおかげもけっこうあることに気づく。免許更新を話すかわりに、できるだけ母親の生き方への感謝、敬意を伝えられるようにしていきたいと思った。

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