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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第394回 親が肩代わりしてきた保険の支払いを、娘本人にさせたい。

  Q

Hさんは、娘が生まれてから、娘のために生命保険をかけてきた。成人するまでは、親の責務として支払ってきたが、「社会人になって落ち着いたら、自分で支払うように」と、娘には言ってきた。やがて、娘は社会人となり、東京で仕事をするようになった。時々上京するHさんを道案内できるほど、東京の暮らしに慣れ、仕事も安定してきた。でも、生命保険の支払いは、Hさんが肩代わりしたままである。これまで、Hさんは、可愛い娘に対して、物わかりのよい寛容な親であろうとしてきたが、最近になって、自分が娘に寄り添い過ぎるあまり、依存させてしまっているのはないかと考えるようになった。愛することと甘やかすことは別物だ。娘には自立した大人になる支援をすることが大切と思い至り、まず保険の支払いを自分でするよう伝えることにした。そのための助言を、タロットに仰ぐことにした。

                                                                                                                                                                                                                           N・Hさん 50代 新潟

A

(1)現状
  現状
①現状には「審判」Rが出た。Hさんは、逆さになった天使を見て、まさに自分のことであると、ピンときた。逆さになった天使は、ラッパを吹こうとしているのに、うまく吹けないように見える。Hさん自身も、「仕事も安定してきたのだから、もう保険の支払いは自分でしなさい」と伝えたいのに、うまく伝えられていない。自分自身も日々の生活でいろいろな支払いがあるのに、可愛さからつい娘に協力しすぎ、言いそびれている自分を見せられた思いがした。Hさんは、カードから「そんなことをしていてはだめです!」とダメ出しを受けたように感じた。ずばりの指摘で、思わず納得した。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「月」である。靄がかかったような中で、2頭の犬が向き合っている様子が、Hさんの目に飛び込んできた。このカードの言わんとすることも、Hさんにはわかる気がした。これまで、娘に保険支払いの話をしたことはあったが、実行を迫ることはなかった。心の中で期待しながら、やきもきするだけであった。娘にすれば、「母親が支払ってくれたから、まあいいかな」と、つい甘えてきたに違いない。Hさんも、なんだかんだと言いながら、娘に甘く、それをよしとしてきた。カードは正立で出たが、いかにもあいまいにしてきたことに今更ながら気づいた。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望は「力」Rで、この少女は娘である。蜂が見えていないのだろうか。あるいは、蜂を見ているのに、見ないふりをしているのだろうか。Hさんには、購入したばかりの犬にかまけて、保険のことは眼中になく、何もしない娘に見える。このままでは、親に甘えっぱなしになってしまうかもしれない。絵柄を見て、Hさんは、そう仕向けてしまってはいけないと思った。

(4)
   経緯    現状    展望
 
    (4)
④「審判」Rの対策カードは「恋人」。絵柄が親縁していることに注目したHさんは、先延ばしせず、できる限り早く話すのがよいと思った。直接会って話したほうがよさそうだ。ちょうど上京して、娘の家に泊まる予定だったHさんは、「話すなら今晩がいいわ。これを機に、本人にちゃんと引き継ぎをしよう」と心を決めた。

(5)
   経緯    現状    展望
   
     (4)      (5)
⑤「力」Rの対策カードは「皇帝」である。Hさんは、自分のあるべき姿を見た。仕事をして自分の所得がある娘の現実を踏まえて、話をするのがよいようだ。「力」Rと「皇帝」には、木星記号で親縁しているので、娘に話す際には、娘を咎めたり説教調になったりを封印し、木星のおおらかさや肯定的な、発展性を感じさせるような物言いを心がけようと思った。例えば、金銭面で自立することは、これからの人生を築く上で大きな力になることなど伝えられたらいい。

アドバイスカードは「教皇」。これからHさんの娘は仕事も変わり、確定申告なども自分で行うことになっている。Hさんは、娘に、大人として責任ある行動をすることが大切であること、自分の保険の支払いもその一つであることをしっかり伝えようと思った。

*(後日談)タロットの助言をもとに、早速、その晩、Hさんは娘さんに話をした。心が通じたのか、娘さんは「わかったわ。これからは、自分できちんと支払っていくね」と快諾。あまりにも素直に応じてくれたので、Hさんの方がびっくりしたと言う。タロットで決意してから話して本当によかったと、喜んだ。)

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