Q
Sさんは、アストロロジーを学んで、学生時代から長い付き合いのある夫との関係性を、より成長させたいと思うようになった。しかし、2人は同い年で、恋愛や結婚を意識するずっと前から縁のあった間柄のせいか、すでに非常に安定した関係ができ上っている。いいことであるに違いないが、安住してしまっていると感じることも多い。そんな中で日常生活を向上させていくことは簡単ではないが、夫との関係をより良きものとするために、どのような心構えが必要か、タロットで見ることにした。
A・Sさん 40代 兵庫
A
(1)現状
現状 |
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①現状に出たのは「世界」である。絵柄を見るなり、Sさんは、中央にいるのは、夫や子供、両親に見守られながら自分の世界を楽しんでいる自分自身であると思った。中央の人物は裸で、両性具有であることから、グノーシスの学びを活かして魂を成長させ、二元の統合をめざすには、自分の精進だけでなく、現実生活で長く一緒にいる夫との関係を深めることが大きな鍵を握ることに気づいた今の自分でもあると感じた。
(2)経緯
経緯 |
現状 |
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②経緯は「愚者」である。大らかで、Sさんに対して細かい事をあれこれ言わない夫の姿だ。隣の「世界」のカードとの視線も合っていて、夫婦関係は円満で、安定していることをあらわしている。Sさんは、全くその通りだと思った。
(3)展望
③展望には「審判」が逆向きで出た。Sさんの夫は旧家の生まれで、地域の伝統文化を継承する家柄である。Sさんの生まれ育った家系と全く違う家風であったが、結婚生活は充実していて、今では、夫の家系の伝統を息子に継承することは外せないと思うようになった。特に、アストロロジーを学んで、自分の人生のありかたや、夫との結婚により開けた新しい世界での自分の役割が見えて来てから、この思いはますます強くなっている。だからだろうか、Sさんには、「審判」Rの天使が、夫のご先祖様に見えた。地上の子孫たちに伝えたいことがあるのに、まだ届いていない状況をあらわしているように感じられたのである。振り返れば、夫の両親との関係は、夫や息子共々良好だが、ご先祖様の話を聞いたり、改まって何かを受け継いだりした事はまだない。心して聴くべきことがあるのではないかと思えてきた。
(4)
④「審判」Rの対策カードは「女帝」である。どっしりと座り、本質を見抜く青い目を持つ女帝は、Sさんだ。Sさんは、この件に関しては、夫や夫の両親が話してくれるのを待っているのではなく、自分の方から積極的に働きかけ、夫のご先祖様のことや受け継がれてきた伝統を共有していくことが大切であると思った。Sさんが、こうした新しい関係性をつくろうとするなら、女帝の指に反応して翼を勢いよく上げる鷲のように、夫も新鮮な刺激や喜びを感じるようになると思われた。
(5)
⑤「女帝」の注目カード「正義」も、Sさんである。ここでも、どっしりと腰を据えている。そして、宙に浮いた(紐を通っていない)天秤を持っている。自分には、夫の家系の伝統が過不足なく受け継がれていくこと(具体的には夫から息子たちへの継承)をしっかり見届ける役割があるように思えてならなかった。すると、今までは、煩わしく感じることもあったしきたりなどの見え方も変わってくる。この正義の女神のように、自分の表面的な思いや感情に囚われずに向き合うなら、大きな気づきがあり、その意義も理解できるのではないか。まず、目の前にいる夫に、ご先祖様の話を聞くことから始めてみようと、心が決まった。
アドバイスカードは「太陽」で、カードの2人は、精神的な学びをしている私が夫を迎え入れている姿に見える。霊的な太陽の光に照らされて、歓喜している自分たちだ。背後にあるレンガが示唆するように、先祖から子孫へ継承され、築き上げられてきた伝統の話題を、夫との会話に取り入れてみよう。2人は、仲の良いこの世の夫婦から、精神的な分かち合いもできる夫婦になれると思えた。
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