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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第423回 タロットを学んでもっと探求したくなったが、大丈夫か。

Q

Sさんは、知人にタロットのリーディングをしてもらったことがきっかけで、マルセイユ・タロットに興味を持つようになった。タロットを学ぶのは初めてであったが、思い切って学ぶことにした。実際にやり始めて、自分の想像していたものとは全く異なる深い世界があることを知り、不思議で面白い世界だと思った。タロットの魅力を感じるようになったSさんは、探求心が湧いてきて、関連講座の受講にも気持ちが動いている。しかし、心の中には、「もっと勉強したい」と意気込む自分だけでなく、「自分にできるかしら?無理に背伸びすることにならないかしら?」とささやく自分もいる。どうするのがいいか、タロットに助言を仰ぐことにした。

                                                                                                                                                                                                                               Y・Sさん 40代 東京

 

A

(1)現状
  現状
①現状には「恋人」が出た。Sさんは、天使が放とうとする矢と、ベルトに手をかけた真ん中の人物に目を留めた。カードが正立で出たこともあり、Sさんは、迷っていると言いながら、本心では積極的に学ぶことを決めている自分の姿を見る思いがした。自分の選んだカードの絵柄に後押しされるように、Sさんは「やはりそれでいいのだわ。迷うことなんかないわ。」と納得した。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯に出たのは「宙吊り」R。Sさんは、長い歴史を持つタロットを学ぶことは楽しかったが、長いだけあって、その知的世界も膨大で、初めて聞く言葉や独特の用語も多く、圧倒されることが何度もあった。カードの絵柄は、そんなSさんを、よくあらわしている。すぐには自分の中に納めきれない世界が、タロットにあることを知って、硬直する自分、「面白いし素晴らしいけれど、自分でもできるのかしら?」と自問自答するうちに、煮詰まってしまった自分を見る思いがした。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望は「13」である。Sさんは、大きな鎌で刈り取りをする人物に着目して、思い切って新しいことを始めるのがいいと思った。でも、そのためには、自分のやりたいことを整理することも必要であると思った。確かにそうだ。時間も体力も限りがあり、家庭生活も疎かにはできないのだから、やりたいことは絞ったほうがよいというタロットのメッセージは、Sさんの心に響いた。

(4)
   経緯    現状    展望
 
     (4)
④「宙吊り」Rの対策カードは「審判」となった。Sさんは、ラッパを吹く天使から祝福され、応援を受けたように感じた。天使からは、「ここで立ち止まってはいけませんよ。消極的な思いにとらわれて、閉じこもってしまうのではなく、思い切って、新しい世界に踏み出してごらんなさい。人生が広がり、今まで以上に楽しくなりますよ。」の優しい激励を、聞き取った。Sさんは、その激励に応えようと思った。

(5)
  経緯   現状   展望    (5)
 
      (4)
⑤「13」の注目カードは「節制」で、Sさんはタロットの学びを深めることで、人の役に立つ道が開けると思った。自分の周りを見渡すと、元気な人もいるが、心に悩みや迷いを抱えながら生きている人も多い。出会いの縁があって、タロットでそうした人たちの問題解決のお役に立てるようになったら、自分も嬉しく、生きがいを感じるに違いない。節制の天使のようになれたらいいなと思えてきた。

アドバイスカードは「隠者」である。タロットを探求して、心を照らす灯を掲げる隠者をめざして行こうと、改めてSさんの決意は固まった。タロットを展開するまで、心もとない自分もいたが、もう大丈夫。自分なりに頑張ってみようと思った。

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