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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第425回 十数年ぶりに再会した仲間との絆を大切にしていくには。

  Q

Nさんは、今春、十数年ぶりに友人のSさんと再会した。二人は、かつて心の癒しを学んだ勉強仲間である。勉強中は気の合う親友であり、ともに励まし合い助け合える同志でもあった。Nさんは、別の仕事をしながらの勉強で、勉強後も本業の合間に研鑽を積み、今ではささやかだが副業となっている。一方、Sさんは、最初から本業として取り組み、かねてからの夢をかなえている。二人はそれぞれの道を進むにつれて、会う機会がなくなり、疎遠になりかけていた。しかし、今春、偶然が重なって参加することになったある会合で、NさんはSさんと再会したのである。Sさんとは、昔の関係そのままで、親密に語り合ううちに、長年の空白はすぐに埋まった。Sさんは再会を喜んでくれたが、Nさんにとっても、うれしい出来事であった。それまで、Sさんのことを時々思い出すことはあったが、本業を着実に築き上げていくSさんは、Nさんにとっていつのまにか遠い存在となり、危うく過去の思い出の人になってしまうところだったからである。Nさんは、今回の再会をたんなる嬉しい出来事で終わらせてはいけないと思った。そのための助言を、タロットに求めることにした。

                                                                                                                                                                                                                              Y・Nさん 50代 東京

A

(1)現状
  現状
①現状に出たのは「斎宮」である。Nさんは、自分のことだとすぐに分かった。普段もの静かで、何事も控えめな性格である。自分で決めたことにはじっくり取り組むが、外に向けての発信は積極的でない。勉強も仕事も自分のペースで地味に積み上げるタイプなので、癒しの仕事もそのようにしてきた。Nさんは、正立カードを見て、自分にはこのやり方が合っていると納得した。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯の「世界」は、友人のSさんである。Sさんは、Nさんと性格は対照的で、華やかな雰囲気を持ち、起業家精神がある。Nさんと意気投合し、考え方で共有する部分はたくさんあるが、最初から本業として確立させることを目標としていたので、何事にもとにかく積極的で、挑戦を恐れない大胆さを持ち合わせていた。そして、正立カードが示す通り、本業としての社会的立場を作り上げるまでになった。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望には「皇帝」が出た。実行力のある人物を見て、Nさんは自分へのメッセージであると思った。Sさんは、すでに十分行動し、社会に向けて発信し貢献してきているが、Nさんは、じっくり、ひっそりと行ってきた。タロットは、そんなNさんにもっと積極的になりなさい、意義あることをやっているのだから、もっと自信をもって外に向けて働きかけなさいと言っているようだ。Sさんは元気な人であるが、年齢はNさんより一回りも上である。きっと、Sさんの経験から学ぶことも多いに違いない。

(4)
     (4)    経緯    現状    展望
④「世界」の注目カードは「宙吊り」となった。ひょっとしたら、これまで順調だったSさんに転機が訪れているのかもしれない。心の癒しを必要とする人は増えているだろうが、時代や社会も刻々と変わっているので、何をどのように提供していくかの見直しも欠かせなくなるだろうから。Nさんは、このタイミングでの再会は、お互いにとって意義深いものに感じられてきた。

アドバイスカードは「教皇」。二人が共に学び、人々に提供してきたのは、心の癒しである。置かれている立場は違うが、Nさんがもっと積極的に取り組み、Sさんとの交流を増やすことは、お互いの啓発になると思った。再会のチャンスを無駄にしないように!と心に誓った。

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