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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第439回 育児が一段落してきた。今後は夫婦関係を充実させたい。

Q

Kさん夫婦は結婚して20年になる。これまでの家庭生活は育児中心に回っていたが、やっと手が離れ夫婦で過ごすことも多くなった。これまでも夫婦仲は安定していて、問題はなかったが、これから子供が自立し自分の人生を生きるようになるにつれ、ますます夫婦二人の時間は増えていく。そこで、より良い夫婦関係を築くためにアドバイスをタロットに求めることにした。

                                                                                                                                                                                                                               H・Kさん 40代 千葉

 

A

(1)現状
  現状
①現状には、「正義」Rが出た。絵柄を見たKさんは、まっすぐ前を向いて厳しい顔つきをしている姿に自分を重ねた。思い当たることがいくつもあった。常に全力で真面目に物事に向き合うあまり、自分に刃を向けてしまうことがある。そのために体調を崩したり、自責の念に駆られたりする。また、日々の生活の中で、子供や夫にも真面目に生きることを求めすぎる傾向が自分にはある。こうした現状から、Kさんには、逆向きカードが「真面目に!」「きちんと!」の過剰を指摘していることがよく分かった。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「13」。Kさんは、「13」に描かれた骨と皮だけの人物を見て、これまで心血を注いで育児や結婚生活を守ってきた自分のようだと思った。今までのKさんは、自分のことより、まず夫や子供優先の生活だった。Kさんにとって、それは自然なことで、よかったと思っている。でも同時に、「13」の人物が手に持つ鎌から、そろそろ育児中心の生活や考え方から脱皮する段階に来ていることにも気づいた。「正義」と「13」は刃物で親縁しているので、ずるずると古い自分を引きずらないために、相当な思い切りが必要であると痛感した。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望に出たのは「太陽」Rである。Kさんには、カードの中の二人が、お互いに向き合い、今までよく頑張ってきたと讃え合う姿に見えた。背後のレンガは、着々と二人で築き上げてきた日々をあらわしているにちがいない。でも、カードの逆向きが暗示するように、これらを夫婦で十分分かち合えていないようだ。Kさんは、何としてもこの課題をクリアしたいと思った。Kさんにとって、太陽に祝福され何よりも楽しそうな二人の姿、このように意気投合して楽し気に生きる姿は、まさに自分たち夫婦の理想形だからである。

(4)
   経緯    現状    展望
 
    (4)
④「正義」Rの対策カードは「女帝」が出た。Kさんは、最近、夫が言ってくれたことを思い出した。夫は、「そろそろもう少し肩の力を抜いて生きてもいいのでは? お互いの趣味ややりたかったことをしたりして、人生を楽しむ方法を考えないか?」と提案してくれたのだ。対策カード「女帝」に通じる貴重な助言だ。Kさんは、自分の中で後回しにしがちであった「女帝」の部分を取り戻すこと、もっと自分の中の「女帝」に着目することがカギになると思った。

(5)
   経緯    現状    展望
   
    (4)     (5)
⑤「女帝」の注目カード兼「太陽」Rの対策カードは「皇帝」で、これら二枚はカップルカードである。Kさんは、今こそ夫婦で向き合い、お互いの今までの歩みをねぎらう必要があると痛感した。また、成長していく子供にとっても、やがて自立し、伴侶とともに家庭を築きたいと願うようになった時、一番身近な人生の先輩としてのモデルになるのではないかと想像できた。

アドバイスカードは「月」。Kさんは、今後の希望などを出し合ううちにあらわれてくるお互いの本音を、今後の人生プランに活かそうと思った。最近、夫が珍しく、「定年後に楽しもうと思っても、歳を取ったら行けない場所もある。だからまだ体力もあるうちに行きたい。そういうことにお金を使ってもよいと思う」と言うようになった。夫は世界遺産を訪れるのが好きであるが、世界遺産がある場所は、道が整備されていなかったり、かなり不便な場所にあって長時間歩かなければならなかったりするので、タイミングを気にしているのである。もっともなことだ。Kさんも一緒に出掛けたいと思っている。その希望を叶えるために、もっと積極的に話し合い、計画していこうと心が決まった。

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