Q
Iさんは非常勤で私立高校に勤めているIさんは教師という仕事が大好きなので、これまで学校での事務作業などが増えても、あまり気にすることはなった。ところが、だんだん同じ教科の複数の先輩教員から雑務を頼まれ、代行することが増えてきた。今のところ、負担感はないが、精神的に割り切れない思いを引きずっている。どうしたら解消できるか、タロットに相談することにした。
A・Iさん 50代 東京
A
(1)現状
現状 |
|
①現状に出たのは「神の家」である。Iさんは、カードの中の建物を見るなり、自分の勤めている高校であると思った。Iさんは、この学校で楽しく仕事をしている。生徒たちに目一杯愛情を注ぎ、とてもやりがいを感じているからだ。そのIさんの思いを映し出すかのように、カードの絵柄も全体的に楽しそうな雰囲気が伝わってくる。でも、2人の人物が違う方向を向いているように、同じ教科の先輩教員の言動に納得できないことが多くなっている。先輩教員から雑務の代行をよく頼まれるのである。Iさんは、今のところ気前よく引き受けているが、心の中では割り切れないものを感じている。
(2)経緯
経緯 |
現状 |
|
|
②経緯は「恋人」。Iさんには3人の人物の様子から、すぐに思い浮かぶ光景があった。Iさん(右側の女性)は、同じ教科の先輩教員(中央の男性)の古いやり方に常々疑問を持っていたが、そんな時いつも相談に乗ってもらったのが、Iさんが信頼する他教科の女性の先輩教員(左側の女性)だったのである。Iさんにとって生徒は天使のような存在で、生徒への溢れる思いが、もっとよい仕事をしたいとIさんを鼓舞してきた。でも、充実した教員生活を過ごせたのは、何かあったら相談できる教員仲間に恵まれたおかげも大きいと思った。
(3)展望
③展望には「審判」Rが出た。Iさんは、カードを見て、このまま他の教員から頼まれるままに雑務を代行するといった、その場しのぎのようなやり方をずるずる続けるのは、生徒にとっても、学校全体にとってもよくないと思った。Iさんにとっても、同じ教科の先輩教員にとっても、いいはずがない。この仕事に生きがいを感じているなら、心の中のモヤモヤを放置せず、しっかり改善していくべきであると思い至った。
(4)
④「審判」Rの対策カードは「運命の輪」となった。輪の上にいるスフィンクスは学校運営のトップにいる理事長である。理事長は、これまでのIさんの働きぶりをとても評価し、非常勤から正規の職員になってはどうかと声をかけてくださっている。Iさんは、スフィンクスをしっかり見つめる黄色い犬のように、機会をとらえて、教科指導に対する自分の考えなども積極的に伝えてみようと思った。理事長はきっと耳を傾けてくださると確信できた。生徒や学校全体にプラスになる働きをすることで、自分自身も教師として大きく成長できるにちがいない。
アドバイスカードも「審判」である。Iさんは、理事長方との親睦会を有意義に活用していこうと思った。ついつい頼まれてしまう雑務代行の問題をすっきりさせ、もっと生徒たちのためになる生きた時間の使い方をしたい。天職にふさわしい資質を磨いて、教育現場に献身していきたいと思った。
前回のケーススタディ
(第201回~最新号)
(第82回~第200回)