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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第449回 多忙ですっかり疲弊した心身を回復させるための秘訣は?

Q

ここ2、3ヶ月、H氏は仕事が立て込んでいて、目まぐるしい日々を送ってきたので、心も体も疲れ果ててしまっている。その期間には、出張も度重なったせいか、疲れ具合の次元が今までと違うように感じている。特に、出張先では良好な人間関係を保つことに注意しながら仕事を進めるので、H氏の気疲れは半端ではない。このままでは本来の自分を見失ってしまいそうで、何とかしなければと思う。タロットを展開することで、具体的な対処法の指針を得ることにした。

                                                                                                                                                                                                                                 M・H氏 40代 埼玉

 

A

(1)現状
  現状
①現状に出たのは「隠者」Rで、H氏はカードを見て、疲れ果てた自分の姿そのものであると痛感した。体力の衰えた老人のように、体の動きが悪くなっている。このままではだめだ。何とかしなければ!

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「悪魔」Rで、H氏は、小悪魔の首に巻かれたロープに目を留めて、仕事に縛られ、忙しさで身動きができない自分であると思った。いつのまにか心も窮屈さを感じている。H氏は社内でも勤続年数が長く、会社の事情もわかるだけに、任された仕事をやり遂げなければという気持ちで頑張ってきたが、仕事があまりにも多かったので、頑張りすぎて体力も気力も自分の容量を超えてしまったようだ。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望は「月」が正立。カードから、リラックスして夜空や月を眺める自分の姿が浮かんだ。昼間の仕事でがんじがらめになった自分から解放されて、幻想的な光景に身を浸しているなら、池の水面があらわす心のざわつきも収まってきそうだ。心が静かになれば、熟睡にもつながるに違いない。

(4)
   経緯    現状    展望
 
    (4)
④「隠者」Rの対策カードは「正義」で、まずH氏は天秤に注目し、これは心と体のバランスをあらわしていると思った。とはいえ、体の疲れを癒す前に、心の充実を図らなければ、体も良くならない。まずはストレスでどんよりして重くなった心を清浄にし、心の状態を安定させることから始めるのがよいと感じた。

(5)
   経緯    現状    展望
   
    (5)    (4)
⑤「悪魔」Rの対策カード「審判」では、真っ先に天使に祈る人物が目に飛び込んできた。H氏ははっとした。これまで仕事上で困難にぶつかったり、心のもやもやが晴れない時、時間があれば神宮などに出向いて、心機一転させていたことを思い出したのだ。H氏は、じっと見つめていたこの祈る人物から、「出向くまとまった時間がないなら、ひと時でいいから、私のようにしてみてはどうですか。どんよりして重くなってしまった心を復活させるのに、心静かに祈ることはとてもいいですよ。お勧めします」と言われたように感じた。疲労困憊を和らげるために、あれこれやってきたつもりでいたが、ともかく忙しすぎてすっかり忘れていた。H氏はカードを見て、かつて自分がやっていたことを思い出し、夜寝る前に取り入れれれば、少しずつ心身の元気を回復していけると思えてきた。

アドバイスカードも「審判」。「悪魔」Rの対策カードでの気づきが、H氏の心に大きく響いた。疲れた心身をほぐすためにエッセンシャルオイルを使ったりしてきたが、一歩進めて、深く静かな呼吸で心を落ち着かせ、「審判」の祈る人を手本としていこうと思った。心がすっきりしてくれば、体の疲れもずっとコントロールしやすくなるだろう。

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