第453回　不登校の娘（高2）に、親としてできるサポートは何か。 : イシス学院

第453回　不登校の娘（高2）に、親としてできるサポートは何か。

Q

Kさんは、離婚してから、仕事をしながら3人の子どもを育てている。近所に住んでいる両親が事情を理解して、何かとサポートをしてくれるおかげもあって、Kさんは、仕事と子育てを何とか両立させている。さて、娘が、高校1年の途中から学校に行かなくなってしまった。引きこもりというわけではなく、美術館や買い物などには1人でも出かけている。3月に試験を受けて2年生になることはできたが、学校に行かなくなってからの期間が長くなるにつれ、体調がすぐれないことも多くなっているようだ。今までは静かに見守るようにしてきたKさんであるが、娘に何かできることはないか、どんなサポートをしていけばよいのか考え始めている。Kさんは指針を得るために、タロットリーダーTさんのもとを訪れた。

　　　　　　A・Kさん　40代　神奈川

(1)現状

現状

①現状に出たのは「教皇」Rである。Kさんは、絵柄の言わんとすることがすぐにわかった。これは、娘の学校に行っていない様子そのものである。学校に行っていないから、先生から授業を受けることはもちろん、先生に相談したり、指導を受けたりすることもできていない。ひょっとしたら、気持ちはあるのに、心の中にブロックがあって、機会を逸しているのかもしれない。Kさんは、この事態に一番苦しんでいるのは本人なのだとはっとした。

(2)経緯

経緯	現状

②経緯は「審判」R。Kさんには思い当たることがあった。娘は、高校受験で第一志望に合格できなかったのである。結局、第二志望の学校に通うことになったのだが、その時のショックを引きずって、心の整理がつかないまま高校生活が始まってしまったことが、遠因なのかもしれない・・・。受験から入学までの間は慌ただしく、親子で十分な話をすることもができなかったし、娘も、母親の大変さを思って何も言えなかったのかもしれない・・・。Kさんは、逆向きで出た「審判」の絵柄を通して、これまでの娘の心の内を見る思いがした。

(3)展望

経緯	現状	展望

③展望には「正義」Rが出た。Kさんは、逆さを向いた天秤を見て、娘は今でも体調を崩しがちであるが、今後も続き、ひょっとしたらもっとひどく崩してしまうかもしれないと思った。Kさんから見て、娘は正義感が強すぎ、自分や他人にも厳しすぎるところがあるという。こうした性格が、娘の心と体のアンバランスに影響を与え、自分で自分を追い詰めてしまっているようにも見える。娘も辛いに違いないが、そんな娘をそばで見るKさんにとっても辛い状況になりそうだ。

(4)

経緯	現状	展望


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④「教皇」Rの対策カードは「太陽」である。太陽が燦燦と輝く戸外にいる二人を見て、Kさんは、できるだけ外の世界に娘さんを連れ出し、一緒に何かをする、体を動かしたり汗を流したりするのがよいのではと思った。現在も、Kさんが通うヨガ教室に誘うと一緒に来るので、「太陽」カードのメッセージには大いに納得である。

(5)

経緯	現状	展望


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⑤「審判」Rの対策カードは「月」。Kさんは、二匹の犬が向き合いながら口を開いているようすを見て、じっくり娘に向き合い、普段思っていることや気にしていることなど、率直な気持ちを聞いてみようと思った。娘の心が楽になって、将来どんなことをやりたいのかをやりとりでき、娘が夢を持てるような方向に寄り添っていければ、母親としても嬉しい。

(6)

経緯	現状	展望


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⑥「正義」Rの対策カード「斎宮」は、課題カード「正義」Rと対照的な絵柄である。カードは、まず穏やかな心持で娘を受け入れ理解していくこと、少し離れたところからしっかり見守っていくようにすることの大切さを示唆している。「斎宮」の視線は「太陽」に向けられていることから、Kさんは、とにかく明るく大らかな気持ちで見守るようにしようと、心に刻んだ。

アドバイスカードは「力」。元気いっぱいな少女の姿は娘に違いない。前を向き、夢のある自分の人生を作り上げていこうと力強く立ち上がる娘の姿が、Kさんの目に浮かんだ。タロットから得た指針を活かして、娘に接していこうと心が定まった。

前回のケーススタディ

（第201回～最新号）

（第82回～第200回）

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