Q
Yさんは会社勤めをする一方、自分の関心のある分野の学びを深めている。自分が本当に学びたいことを、学べるうちにしっかり学んでおきたいという気持ちが強く、それを可能にする体力も行動力もあったので、精力的に頑張ってきた。その成果は大きく十分満足しているが、外出がとても多かったので、家の中は荒れ、学んできた知識の整理も追いつかないほどになってしまった。「一旦休みなさい」の心の声がよく聞こえるようになり、Yさん自身もまずは家の中を片付けて落ち着くつもりでいるが、家でどんな休み方(過ごし方)をするとよいのか、タロットに相談することにした。
K・Yさん 30代 北海道
A
(1)現状
現状 |
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①現状には「女帝」が正立で出た。Yさんは、カードを見て、自分のテーマに沿った探求に関して、今の取り組み方で概ね良いと言われているように思った。王笏を持つ手元、お腹のあたりに目を留めて、知ったこと・学んだことを自分なりに実践・検証し、血肉にしていくやり方にゴーサインが出ているのだろう。
(2)経緯
経緯 |
現状 |
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②経緯に出たのは「愚者」である。Yさんは、情熱を持って行動し続けてきた姿勢がよくあらわれていると思った。このカードはYさんが最も好ましく思うカードで、改めてこれまでの一連の行動は、自分の魂にとって正しかったのだとの思いを強めた。
(3)展望
③展望は「隠者」R。Yさんは、隠者の足元に積まれた本に注目した。昨年の10月から大きく動き出して、ずっとその状態が続いていたので、知識過多の自覚がないわけではなかったが、逆向きで出たカードを見て、Yさんはこのまま動き続けるのはよくない、未整理のメモもたくさんあるから、そのうちに収拾がつかなくなりそうだと反省した。
(4)
④「隠者」Rの注目カードは「運命の輪」Rが出た。虚しく回る輪と、このリーディングとは別に、日々行っている一枚引きの結果や前日の出来事などから、このまま突き進んでも空回りであることがわかった。やはり、この時点でこれまでの学びのペースを見直す必要がある。
(5)
⑤「隠者」Rの対策カードは「世界」で、Yさんには絵柄が整理整頓された生活空間をあらわしているように見えた。家の中を片づけ、絵柄のように美しい空間にしなさいというメッセージだ。実は、Yさんは前々から気にはしていたが、なかなか腰を据えて片づけることができていなかった。日々の忙しさにかまけて掃除も疎かにしていた。それに、相続した実家の遺品整理など手を付けていないものもある。これを機に、自分が普段過ごす空間を整えるなら、意識も思考も明瞭になり、エネルギーの滞りも解消され、リフレッシュできるに違いない。
(6)
⑥「世界」の注目カード「宙吊り」からは、整頓された空間で落ち着いて自分の世界を見る時間を持つことの大切さを痛感した。確かにそうだ。得た知識を吸収して自分の一部とするには、自分の中で熟成させる過程が必要であるから。
(7)
⑦「運命の輪」Rの対策カードに出たのは「教皇」で、Yさんは「空回りするような学び方は改めなさい。学んできたことにじっくり向き合い、日常に組み入れられるようきちんと整理しなさい。」と諭されたように感じた。その通りだと思った。
(8)
経緯 |
現状 |
展望 |
(4) |
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(6) |
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⑧「教皇」の注目カードは「戦車」が出た。学んできたことを自分の日常に組み入れられたら、自分なりの実践を続けて行けばよいのだと思った。「戦車」はYさんのソウルカードでもあるので、自分の取り組みを応援されている気持ちになれた。
アドバイスカードは「宙吊り」で、展開の中にも出てきたカードである。Yさんは、整った空間(整理整頓された家)で、じっくり物事を俯瞰する時間が、今の自分には必要であると思った。「宙吊り」は自分のパーソナルカードであるが、「宙吊り」を心がけるなら、好奇心と勢いで突き進む生来の性質を上手にコントロールしてくれるだろう。まずは、行動を控えめにして、家の中や学んできたことを整理し、自分や世界を俯瞰する時間を多く持とうと心が定まった。
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