Q
コロナ禍でずっと開催されていなかった卒業校の総会とパーティが11月下旬に予定されている。同級生からも誘われ、出欠を決めなければならない期限が迫ってきたのに、K氏は気が進まないでいる。以前は迷うことなく参加し、パーティで在校時の先生方に挨拶したり、卒業生同士近況を話し合ったりして楽しく過ごしてきたのに、今年は、仕事に忙殺されて心に余裕がないせいか、積極的になれないのである。どうするのがよいか、タロットに相談することにした。
I・K氏 40代 東京
A
(1)現状
現状 |
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①現状には「世界」が正立で出た。K氏は、まさにパーティに出席して、周りの人達と楽しんでいる姿であると思った。
(2)経緯
経緯 |
現状 |
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②経緯は「審判」Rで、K氏は思い当たることがあった。誘われているのに、「参加します!」とすぐに返事ができなかったのは、自分の仕事に新たな進展があったとか、自信を持って話せる出来事がないと考えていたからだ。そんな鬱々とした思いで、活躍している人や夢を追いかけている人の話で盛り上がるパーティ会場に行くのは、気が重いと感じたのである。
(3)展望
③展望に出たのは「教皇」である。カードの絵柄は、卒業校の先生や先輩方にお会いして、楽しく歓談している姿に見える。K氏は、カードが正立で出たことで、パーティに参加することは意義があるようだと思えてきた。
(4)
④「審判」Rの対策カードは「太陽」が出た。カードの2人は、まさに誘ってくれた友人と自分である。K氏は、友人の気持ちに応えるべきだと思った。自分のつまらない思いにとらわれるのではなく、友人に、「誘ってくれてありがとう。もちろん、喜んで参加するよ!」と、返事をするのが自分の取るべき行動だと、絵柄を見て心が決まった。
(5)
⑤「教皇」の注目カードは「女帝」R。「女帝」は、K氏が仕事に関わる質問をすると、これまでもよく出てきたカードである。社内で企画やデザインを担当するK氏にとってぴったりのカードであるが、そのカードが逆向きであることから、「思うように仕事が進まない」、「心身に余裕がないから良いアイデアが閃かない」といったことを示唆しているようだ。だから自分に自信を持てず、つい消極的なことを考えてしまうのだろう。
(6)
⑥「女帝」Rの対策カードは「恋人」である。絵柄には、気を使わなくてもいい仲の同級生や、同じ業界の人達と楽しく話している様子が描かれている。パーティに出席すれば、お互いの近況報告ができ、同業者と話したり、先生方と話したりするうちに、自分も元気になれそうだ。見失いかけていた自信を取り戻すきっかけもつかめるかもしれない。経緯の対策カードに出た「太陽」に続き、「恋人」からも、出席すべきであると思った。
アドバイスカードは「斎宮」。聖職者である斎宮は、この世のどんなことにも一喜一憂することなく、すべてを心静かに受け止められる精神性を持っている。誰の人生にも浮き沈みはあり、どんな仕事も順調な時だけでなく、逆風にさらされる時もあるからこそ、その時々の気持ちに左右されて迷う自分から、斎宮のような心で受け止め、決められる自分になっていくことが大切であると思った。タロットを展開してよかった。これで、気持ちよく参加できる。
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