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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第248回 若手に負けない営業実績を出すには

最新のケーススタディ 2015年12月10日号 掲載

Q. Hさんは、サプリメントを扱う会社の営業担当をしている。勤続年数は16年になり、社内で一番長い社員の一人である。Hさんが入社した当初は小さかった会社も、今、需要の波に乗り飛躍しようとしている。Hさんは、長年にわたり、それなりの実績を上げて会社に貢献してきたが、最近では、若手社員の活躍が目立ち、営業成績も上位に若手が多くなった。Hさんは営業を天職だと思っているので、営業という仕事には人一倍の熱い思い入れがある。営業成績だけがすべてではないだろうが、若手の刺激にもなるような成果を出したいと思っている。そのためには、今までの自分のやり方を見直す必要がある。もっと成果を出す自分になるために、どうしたらよいだろうか。

S・Hさん 40代 東京

A.(1)

現状

現状は「女帝」Rである。これは、若手の活躍に刺激を受けながら、今の自分にできることは何かと、自問自答するHさんである。カードの逆向きが示すように、Hさんはまだよいアイデアが浮かばない。「自分だって、もっと成果を出せるはず。でも、どうやって。」と悩んでいる。Hさんは、長年の経験から、他人のやり方をまねるだけでは、本当の解決にならないことを知っている。だから、なおさら自分の内側から出て来るひらめきを大切にしたいと思っているが、心がざわついているせいか、これで行ってみようと確信を持てるものが掴みきれない。

(2)
経緯 現状
 

経緯は「正義」で、大きな剣を持って、生真面目に正面を見つめる姿が印象的である。まさにこれまでのHさんである。派手さや華やかさはないが、自分なりの信念・やり方を貫いて、誠実に顧客と向き合ってきた。Hさんの真面目さが顧客の信頼を得て、実績につながったといえる。カードは正立なので、これまではHさんなりのやり方でよかった。しかし、顔の表情の硬さから、余裕のなさも感じられる。Hさんは、自分のこれまでを振り返って、一生懸命だったが、仕事への思い入れが強いあまり、力が入りすぎることもしばしばあったと思い起こす。これまでの反省点だと思った。

(3)
経緯 現状 展望

展望は「運命の輪」が出た。「正義」のカードと同じく、剣を持った存在も描かれるが、「運命の輪」には動きがある。大きな輪は勢いよく回り始めようとしている。Hさんは、カードを見て、幸先の良さを感じた。剣を掲げ持つのはHさんである。Hさんは、剣に象徴される自分の信念ややり方を、これからも大切にすればいい。しかし、「運命の輪」にいるのは、Hさん一人だけではない。大きな輪を共有する人々が描かれる。Hさんの立場や権限の中で、できるだけ協力の輪を広げてみることだ。ベテランならではのHさんの経験が仲間に活かされ、同時にHさんも仲間との協力で、働き方がダイナミックになる。その結果は、Hさん個人の成果にもあらわれるであろう。

(4)
経緯 現状 展望
 
  (4)

「女帝」Rの対策カードは、「悪魔」である。Hさんは、カードを見て、現在の仕事をやり始めた頃のことを思い出した。自分の原点には、自社製品の品質の高さや人々の健康に貢献できる喜びがあった。その仕事に感じる意義と誇りが、Hさんの熱意の原動力だった。この点は、社内でも群を抜いている。カードの中で、小悪魔は悪魔の語ることにうっとりして聞き入っている。Hさんには、これまでの貴重な経験があるのだから、自分の思いを、もっと積極的に社内で発信してみてはどうか。自分から動き出せば、共鳴してくれる人が必ず出て来て、一人ではできなかった働きができるようになるに違いない。これまで、どちらかと言うと保守的で、踏み切ることができなかったHさんは、「悪魔」が対策カードに出たことで、思い切ってやればきっとうまくいくだろうと、思えてきた。

アドバイスカードは「世界」で、このカードからも一つの輪を共有した人々のつながりが示唆される。カードの中心で楽しそうに周囲の人に働きかけているのが、Hさんである。腕組みをして難問に取り組むような気難しさは持ち込まない方がいい。「世界」カードのように、肩の力を抜いて、自分の中から自然に湧き出る率直な思いを伝えるようにするとうまくいくだろう。カードのおかげで、多くのヒントを得たHさん。もうひと働きしてみようと、俄然やる気になった。

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