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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第247回 辞めた勤務先から復帰の声がかかったが

最新のケーススタディ 2015年11月25日号 掲載

Q. 看護師のKさんは、派遣で訪問入浴の仕事をしていたが、勤務先が正社員を採用することになり、派遣で働いていたKさんは、新しい職場を探さなければならなくなった。どこかいいところはないかと探すうち、Kさんは近所のクリニックが看護師を募集していることを知った。早速、面接に行き、なんとか内定をもらうことができた。実は、Kさんは以前にも、クリニックに勤めたことがあった。その時は薬をたくさん使うやり方についていけず、自分から辞めてしまった。内定した今度のクリニックは大丈夫だろうか。自宅から近いので、通勤は楽であるが、心に一抹の不安はあった。そんな時、派遣でお世話になっていた会社から、訪問入浴の仕事の空きが出たので、また来ませんかと声をかけていただいたのである。Kさんは、訪問入浴の仕事が好きなので、できることなら、そちらで働きたい。でも、既に、近所のクリニックからは内定をもらっている。どうするのが一番いいだろうか。

T・Kさん 40代 神奈川

A.(1)

現状

現状は「戦車」が正立。新しい職場を見つけるために、あちこち奔走するKさんである。その甲斐あってか、近所のクリニックの面接に合格した。「よかった、なんとか仕事が見つかって。今度は近いから、通勤が楽だわ。早く職場に慣れて頑張ろう。」と、Kさんは、「戦車」の御者のように気合を入れて、やる気満々でいる。

(2)
経緯 現状
 

経緯の「正義」Rは、Kさんの目には、薬を量る薬剤師のように見える。カードは逆向きなので、処方する薬の量に問題があるようだ。Kさんは、カードを見ているうちに、以前勤めていたクリニックで、薬を多用するクリニックの方針についていけず、辞めたことを思い出した。「戦車」の視線は「正義」Rを見ているので、Kさんの心の奥には、ずっとこの問題が引っ掛かっていることがわかる。現在のKさんは、新しいクリニックの面接に合格してほっとしながらも、以前味わった辛さは、もう二度と味わいたくないと、思っている。

(3)
経緯 現状 展望

展望は「13」Rで、黒い土が上から覆いかぶさるような重苦しさがある。新しい勤務先が決まってがんばる気でいるが、実際に仕事が始まると、多くの困難が待ち受けているようだ。以前のクリニック勤務の時と同じような問題を抱えることになるのではないか。クリニックの方針と自分の考え方が違うと、Kさんは柔軟に心を切り替えることができないからである。心が硬直して、やりたくない仕事を嫌々することで、自分で自分を追いつめてしまいそうである。

(4)
経緯 現状 展望
 
 (4)

「正義」Rの対策カードは「愚者」が出た。以前の医療現場のあり方に疑問を持ったKさんに、タロットは、目先のことに囚われず、理想を追い求める「愚者」の心を大切にしなさいと助言する。「愚者」が夢で心を膨らませて楽しそうに旅をするように、Kさんにも、夢や希望が持てる仕事を勧める。

(5)

経緯 現状 展望
 (4) (5)   (6)

「愚者」の注目カード「星」は、まさに入浴の場面である。ひざまずいて、献身的に水を注ぐのはKさん本人である。Kさんは、どちらの仕事を選ぶとよいのか、絵柄から一目瞭然である。やはりそうなのだと、Kさんも納得する。

(6)
経緯 現状 展望
 (4) (5)  (6)

「13」Rの対策カードは「隠者」である。「隠者」は「星」を見ているが、この2枚は、ご老人がお風呂を楽しみにして待っている姿に見える。また「隠者」は手に掲げるランタンで「星」を照らしていることから、タロットは、Kさんに探求すべきは訪問入浴の仕事であることを示唆している。もう迷いようがない。

アドバイスカードは「恋人」である。せっかく内定をもらったクリニックであるが、事情をよく話しお断りさせていただき、自分の本当にやりたい訪問入浴の仕事をやっていこうと、心が定まった。以前は、逃げるようにして仕事を辞めてしまった。今度は、しっかりと向き合い、誠意を持って話そうと思った。

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