Q.不動産物件を所有するNさん。そのうちの一つは3年間空室のままだという。最近、仲介業者からエステとネイルサロンの経営者がサロン用に興味を持っている人が現れたとの連絡を受けた。大家として空室にしておくのは賢明でないことはわかっているが、一人でやっているので、気持ちの良い関係を築ける人に入ってもらいたいと思っている。この話を進めてよいだろうか。(M・Nさん 70代 茨城)
A.
(1)現状
現状 |
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逆向きなので、問題ありである。仲介業者の第一報だけなので、具体的な話を進める上で問題が出てくることを示唆しているのかもしれない。Nさん自身も、久しぶりに借り手が現れそうなのに、すっと一歩踏み出せないでいる。夫が残してくれた不動産物件の家賃収入で老後の生活をしているせいか、なんでも業者任せで、大家としての不動産経営なんて考えたことがない。こんな場当たり的な成り行き任せではいけないと気づいていた矢先だけに、「やはり自分の大家としての姿勢が問題なのだ」と納得である。
(2)経緯
経緯 |
現状 |
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これまでNさんにとって一番大切なことは、「いい人に入ってほしい」ということだった。一人で対応してきたから無理もないが、気持ちにこだわりすぎたようだ。大家としての経営努力は全然しなかった。このあたりも課題だ。
(3)展望
今後の展望は「戦車」が出た。望は「星」R。主導権を握って二頭の馬を操る御者はNさんだ。場当たり的な業者任せを改め、自分の考えを持って積極的に働きかけていく様子があらわれている。展望は明るい。
(4)
大きな鎌を持つ「13」は変容を表す。何を変容すればいいのか。それは自分の意識だ。夫亡き後も、ずっと主婦感覚でやってきた。大家としてやっていくには、脱皮しなければならない。ぐずぐずせず自分から仲介業者に働きかけ、もっと具体化するために話を進めるべきである。
(5)
「13」の注目カードは「神の家」。不動産をあらわすカードだ。自分から話を進め、実際に見に来てもらえるように働きかけてはどうか。
(6)
「悪魔」Rの対策カードは「斎宮」である。「斎宮」は書類を手に持っている。いい人か悪い人かにこだわって入居者を決めるのではなく、契約内容がしっかりしているかどうかを決め手にしたほうがよい。
(7)
「斎宮」の注目カードは「審判」。「審判」に描かれる家族は、Nさんの娘家族だ。これまではNさんが、大家としてのすべてを一人でやってきたが、娘家族の協力を得るようにするとよいだろう。高齢の女性が一人でやっていると、弱く見られることもある。特に、経営に明るい娘婿にサポートを頼んでおけば、いざというときに、仲介業者や借り手とも交渉がうまくいくに違いない。 所有物件がうまく回転すると、家賃収入が入る。そうすれば、もっと勉強したいことのための費用を生み出すことができる。「タロットは自分に必要なメッセージを確実にくれるからすごい!」と、Nさん自身が感動。
バックナンバー
第83回 職場での販売コンテストで賞を獲得するためのアドバイス(2009年1月10日号掲載)
第82回 会社のプロジェクトを軌道に乗せるためのアドバイス(2008年12月25日号掲載)