Q.Hさんは30年来の友人であるIさんから、最近母が亡くなったという連絡を受けた。Iさんは医者である。大学の理学部を卒業してから、思うところあって医者をめざした経歴を持つ。そんなIさんをずっと支えてきたのはお母さんだ。家業を切り盛りし、Iさんの長い学生生活を経済的にも精神的にも応援してくれたかけがえのない存在だったという。一年前に深刻な病気にかかっていることがわかってから、Iさんは必死に手を尽くしたが、とうとう8月に入ってお母さんを見送ることになったと涙ながらに話してくれた。HさんはIさんと近いうちに会う約束をしている。Iさんにとって良き日となるよう、タロットにアドバイスを求めることにした。(H・Sさん、50代 愛知)
A.(1)現状
現状 |
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お母さんを病気で亡くしたIさんである。Iさんの心は過去に向いている。お母さんへの思いで胸が張り裂けそうだ。心配をかけ通しだった自分のふがいなさに後悔するばかりで、「後のことは大丈夫!」と温かく見送れなかった自分が情けないと思っている。
(2) 経緯
経緯 |
現状 |
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経緯は「節制」R。深刻な病気にかかったお母さんを何とか救済したいと、必死に手を尽くすIさん。逆向きなので、それが功を奏さないことを示唆している。Iさんも医者なので頭のどこかでは分かっていたのかもしれない。分かっていても、救済のために何かしないではいられなかったのだ。
(3)展望
今は過去を振り向くばかりで、未来へ心が切り替えられない。でも、しばらくすれば、展望の「神の家」が示すように、Iさんも自分自身を立て直せるだろう。四十九日を迎え、気持ちも落ち着くと、天から必要なメッセージを受け取るのではないだろうか。Iさんが一番の拠りどころがお母さんであったことは、お母さんには十分わかっていることだ。きっと思いもよらないよきことがあるに違いない。
(4)
「女帝」Rの対策カードは「悪魔」。信頼の絆を持つ者としっかりつながることが、Iさんの立ち直りのきっかけを作ってくれそうだ。Iさんが一番信頼するのはHさんである。Hさんは、「やはり自分なのだ」と、カードを見てうなずく。
(5)
「節制」Rの対策カードは「太陽」が出た。友人が力を貸すとよいというメッセージだ。「悪魔」のカードでも納得したが、ここに来てIさんには自分の手助けが必要であることを確信した。
30年来の友人といっても、困ったときだけIさんがHさんに助けを求め、問題が解決したらまた数年ブランクといった関係だったので、今回も複雑な気持ちはあったが、今度ばかりは、Iさんの人生の大きな転換のきっかけとなりそうだ。親身になって相談に乗る気持ちになった。
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