Q.Hさんはこれまで友人と一緒に会場を借り、時間を割り振って、それぞれのヒーリングのワークショップを行ってきた。優しいHさんは友人に優先権を与え、後半の時間に自分のワークショップを行うようにしてきたという。友人は熱心なあまりしばしば時間が延長する。するとHさんの持ち時間が少なくなって中途半端になったり、できなくなったりする。たしかに会場費の節約になり、経済的には大いに助かったが、せっかくきて下さったお客さんにも申し訳ない気持ちで一杯だった。そんな中、Hさんは新たなワークショップを計画中である。でも、今までと同じように友人と一緒にやって行くことには戸惑いがある。友人は何の問題も感じていないようなので、現状維持のつもりでいる。気持ちが定まらない。そこでタロットの判断を仰ぐことにした。(S・Hさん 30代 東京)
A.
(1)
現状 |
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ヒーリングのワークショップは、ずばり「節制」の仕事である。Hさん自身がこのカードに現れる天使である。正立なのでこのたびの計画もゴーサインが出ている。「節制」の天使は一滴も水をこぼさない。経済的にはできるだけ節約したいという気持ちもにじむ。
(2)
経緯 |
現状 |
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経緯は「戦車」R。友人のワークショップのあおりを受けて、せっかく準備していても思い通りできないジレンマ。こんなやり方は問題であるとHさんも自覚していたようで、やっぱりと納得顔である。
(3)
展望は「正義」Rが出た。節約だけを考えてやって行くと、Hさんのワークショップは厳しい状況に追い込まれて行くことが分かる。友人とHさんの関係、二人の仕事上のバランスも悪くなりそうだ。
(4)
戦車」Rの対策カードは「皇帝」。自分で主導権を持って行うことの必要性をカードは説く。皇帝は地に足をつけた建築家でもあるから、自分で計画したことを着実に行うことが大切だ。何かのあおりを受けてそのつど予定を変更するようであってはならない。
(5)
「皇帝」の注目カードは「13」で、Hさんに心機一転を促す。「13」と「皇帝」はともに麦の穂を持つ。主催するHさん(「皇帝」)と変容を求める参加者(「13」)双方がワークショップの成果を享受できるようにして行くことが大切と読める。
(6)
「正義」Rの対策カードは「宙吊り」となった。今のやり方で行うのは見直した方がよいようだ。これを機に、ワークショップの意義を自分の立場からではなく、参加してくださるお客さんの立場から見ることも必要である。お客さんの視点から見て「参加してよかった!」と評価していただけることを考えるとよいだろう。
カードの展開を見て、Hさんはワークショップの主催者としての自覚を促されたようだ。本来一番考えるべきは充実したワークショップをしっかりやり遂げること、そのための環境を整えること、それあっての経済性であることが確認できた。この展開を受けて、Hさんはふさわしい会場を見つける決意がついた。
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