Q.Tさんはヒーリングの教室を運営してきて10年になる。忙しくなってからは、知り合いに助手をお願いしてきた。家族的な雰囲気で和気藹々とやってきて、仲良しクラブのようだったが、今のやり方ではTさんを中心とした個人レベルのグループしかできない。Tさんの夢は組織化である。この春から新たに手伝ってくれる人が加わることになり、これを機に運営方針を見直す必要があると痛感したTさんは、そのためのヒントをタロットに求めた。(N・Tさん 50代 東京)
A.
(1)
現状 |
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逆向きに出た「女帝」は、教室を運営するTさん自身である。Tさんには、今の運営の仕方に問題があることは分かっている。そして、その問題の原因は自分にあることも。漠然とした夢はあっても、確固たる決意ができていないため、明確なヴィジョンを描けていないのだ。自分がリーダーシップを発揮しなければならないのに、未来に背を向け、これまでのやり方に安住しようとしている。当然、助手にヴィジョンを熱く語ることもできていない。
(2)
経緯 |
現状 |
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経緯は「太陽」Rである。和やかな雰囲気を重視するTさんは、助手として手伝ってくれる人にも気を使ってきた。でも、気を使いすぎて、相手に合わせすぎた。仲良く仕事することを意識するあまり上下関係がはっきりせず、仕事上なあなあになってしまっていたようだ。今までも同じ原因でよく失敗してきたので、Tさんは改めて自分の課題だと思う。
(3)
展望は「悪魔」である。「悪魔」の三者はチームワークがいい。しかし、「太陽」Rの友達的な関係ではなく、ちゃんと上下関係がある。中心の「悪魔」がTさんである。「悪魔」のようにリーダーとして自信を持って堂々としていること、助手がどうすればいいかはっきり提示していくことが、助手の忠誠心を育てることにもなる。組織化への道はここから始まる。
(4)
「女帝」Rの対策カードは「節制」。苦しむ人を助ける「節制」の天使。Tさんの行っていることは、まさに「節制」の仕事である。この仕事で目指すこと、この仕事にかける思いをもっと積極的に助手に語りかけるとよい。そのためには、Tさんも自分の仕事の意義を天使のような高い境地になってとらえることも必要だ。意義を見失うことが、つい後ろ向きに考え、リーダーシップを発揮できない原因でもあるから。
(5)
「節制」の注目カード兼「太陽」Rの対策カードは「13」が出た。これまでのやり方を一新することを勧めるカードである。これまでTさんは仲良くすることに重きを置きすぎた。Tさんを中心とした同好会レベルを脱皮していくには、まずTさん自身の意識改革からだ。
これまではステップアップすることから逃げてきたように思うとTさん。のしかかる不安を断ち切って自分の夢の実現に向かいなさいと、タロットは語る。一人で考えていると、いつも堂々巡りになってしまうが、対策カードで「13」が出ているからには、きっと思い切って踏み出せば道が開けるだろう。「13」の後押しを受けて、Tさんもチャレンジする気になった。
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