Q.学校時代は運動選手だったこともあるSさんは、体力には自信があった。中年期に入って若いころのように体力がすぐ回復しなくなり、体の衰えを痛感。これではいけないと一念発起し、仕事の合間をぬって運動を始めた。でも、願っているほど体力向上には結びつかない。「やっぱり自己流では限界がある・・・」ということで、6月から近所にできたばかりのスポーツジムに通うことにした。一週間に一度、通い始めて6ヶ月目に入った。当初は筋肉痛ばかりで、自分の体の劣化に愕然とすることが多かったが、トレーナーの指導がいいせいか、自分でも違いを感じている。トレーニングの楽しさも味わえるようになった。昔の思い出もよみがえって、これを機にもっとスポーツをしようという気になっている。いざとなると、気持ちばかりが膨らんで絞りきれない。何がいいだろうか。(A・Sさん
東京 50代)
A.
(1)
現状 |
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復活をあらわす「審判」。まさに衰えた体力がトレーニングによって回復して来たSさんの現状を写し出している。体の筋肉が鍛えられ、体幹が安定してきたことをSさんは喜んでいる。天使のラッパは、そんなSさんを祝福しているようである。年齢的に考えれば、多少の衰えは仕方のないことであり、そのことはSさんも頭では理解している。それでも、体力に自信があり健康に気をつけてきたSさんにとって、以前たやすくできた動きが鈍くなることはショックであった。それだけに適切に鍛えれば体は回復する、いや向上することもあるという体験は、本当にうれしい。この調子で継続すれば前途は明るいと思うと、気持ちも浮き立つ。そんな晴れやかな気持ちがカードによくあらわれている。
(2)
経緯 |
現状 |
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経緯は「女帝」がでた。自分が願っているレベルに体力を向上させるためには自己流では駄目、やっぱりジムに通ったほうがいいと思ったSさん。一番通いやすいのはどこかと探した。いくつか候補を見つけ、最終的に家から歩いて行けるところにした。Sさんのアイデアは見事的中。トレーニングウエアを着て行ける手軽さ、ジムの雰囲気、担当トレーナーとの相性の良さなどのおかげで今日まで楽しく継続できている。
(3)
展望は「太陽」だ。大いにスポーツを楽しみ、ますます健康的になるSさんの姿である。スポーツジムで新しいプログラムに参加するのも悪くないが、カードは太陽の光を浴びて行うスポーツ、しかも、誰かと一緒にするスポーツを示唆する。
ふとSさんが思い当たったのは、夫のゴルフだ。夫は最近、健康のためにゴルフをはじめ、友人たちの同好会に加わっている。健康目的とはいえ、友人に誘われてコースにも出るので、もっと練習して腕をあげたがっている。Sさんにも一緒にやらないかと声がかかるが、スポーツジムのトレーニングで精一杯で、夫の練習に付き合うどころではなかった。でも、今は違う。体力に自信が戻り、気持ちにも余裕が出てきた。新しいスポーツに挑戦するのが楽しく思える自分がいる。夫の練習に付き合い、一緒にコースに出て汗を流すのも面白そうだ。これからの誘いには乗ってみよう。
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