Q.今までKさんは家事らしい家事をしたことがない。一人暮らしを始めてからもそうだ。マンションには立派なキッチンがあるが、きれいなままでぜんぜん使っていない。大学院の研究と仕事の両立が精一杯で、食事はもっぱら外で済ませてきた。ところが、最近になって、自炊してみようかという気が芽生えてきた。付き合い始めた彼も、Kさんの手料理が食べたいと言っているという。ちょうど冷蔵庫を買い替えようと思っていたので、これを機に容量がたっぷりある冷蔵庫にして、毎日料理を作るつもりだ。これから生活はどう変わって行くだろうか?(M・Kさん 20代 東京)
A.
(1)
現状 |
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キッチンに立ったことがないKさんだ。料理というものは、本当は一つの世界を作り出すくらい創造的で、心を込めて手作りした料理を誰かと分かち合うことは、もてなされる側だけでなく作り手にも大きな喜びをもたらす。しかし、食事は外でするものだったKさんは、まだ料理の持つ創造性と喜びに気づいていない。だから季節の野菜や果物など食材に関心を持ったり、調理法を研究すること、調理器具をそろえたり、料理に合った食器を選んだり、作った料理で人をもてなすことなどの楽しさは、Kさんにとって未知の世界だ。四聖獣と中央の人物(Kさん)との間のリースはまるで両者を隔てる塀のように見えるが、こうした料理の持つ楽しさに気づくか否かで、料理に対する気持ちも取り組み方も大きく変わってくる。
(2)
経緯 |
現状 |
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経緯は「愚者」である。ルンルンした気持ちで一歩踏み出す「愚者」は、付き合い始めた彼との関係がうまくいっているKさんの心境をよくあらわす。まったくやったことのない料理にも挑戦しようとする冒険心ものぞく。ひょっとしたら、「Kさんの料理が食べたいなあ。」と言って、Kさんの住むマンションに来ようとする彼かもしれない。Kさんに料理する気持ちを起こさせたのは、彼との出会いも大きいだろうから。
(3)
展望は「運命の輪」が出た。Kさんにとって好機到来だ。料理という新しい世界を知ることで開ける世界があり、彼との関係もKさんの手作り料理をきっかけに大きく進展するだろう。「運命の輪」は「世界」カードと四大元素で親縁しているので、四大が象徴する料理に必要なことは経験を積むことで身につけていけそうだ。一気にマスターするとまではいかないが、日課にすれば徐々に慣れておいしい料理を作る機会も多くなるだろう。
(4)
「世界」Rの対策カードは「恋人」。Kさんは意識的に彼を料理に誘うとよい。自分のためだけに作るとしたらモチベーションが上がりにくいが、彼のために作るとなれば意欲満々で取り組める。「恋人」のカードには人物が3人いるが、3人目はKさんのマンションをちょくちょく訪れるKさんのお母さんだ。お母さんは料理に関しては長年のキャリアがあり、コツや工夫など生活の知恵をたくさん持っている。お母さんに助言をもらうのも一案だ。娘に伝授できるとなれば、お母さんも張り合いが出るに違いない。
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