Q.Nさんの仕事は、公園や個人宅の植物の剪定と手入れである。圧倒的に男性が多い職場で、女性のNさんにとってはきつい肉体労働であるが、植物から元気をもらうせいか、この仕事が大好きである。これまで年配の男性2人と組んで3人のチームで仕事を請け負ってきた。しかし、つい先だって、男性の1人が亡くなってしまった。そこへ個人の顧客から仕事の依頼である。Nさんは引き受けたいのだが、もう1人の男性は気が進まない。3人チームの時は、亡くなった男性が事務処理を引き受けてくれたので、残りの2人は植物の世話に専念できた。今度はNさんが顧客の窓口になり、事務処理もしなければならない。負担が倍増することを考えると気が重くなり、迷ってしまう。引き受けてもよいだろうか?(K・Nさん 50代 静岡)
A.
(1)
現状 |
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これは、最近、顧客から仕事依頼の電話がかかってきた様子をあらわしている。Nさんは、この電話を受けたとき、ぜひ引き受けたいと思ったという。本来なら一緒に仕事をしてきた3人で引き受けるはずの仕事であるが、1人はすでに亡くなっている。カードの3人のうちの、1人だけ色の違う空色の人物は、まるで旅立った男性のようだ。残る2人が、1人は電話に応え、1人は相手の顔をうかがっているのも、3人の現状を如実に映し出している。
(2)
経緯 |
現状 |
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「運命の輪」からは、これまで3者がチームを組み、それぞれの役割分担もうまくやってきたことがわかる。また、1人だけ輪の上にいるのは、先ごろ亡くなった男性のようにも見え、これまでの3人チームに転機が訪れていることも読み取れる。
(3)
展望は「愚者」R。Nさんは庭木の仕事はやる気満々だが、事務処理も自分がしなければならないことを考えると、仕事を請け負う気持ちがぐらついてしまう。一歩が踏み出せないのだ。
(4)
「愚者」Rの対策カードは「斎宮」が出た。事務処理をするNさんである。カードは仕事を引き受け、事務処理も引き受けてみては!と助言する。対策カードに「斎宮」が出たのを見て、タロットのアドバイスをいつも大切にするNさんは、「案ずるより産むが易し」かもしれないという気持ちになった。
(5)
「斎宮」の注目カードは、「世界」である。あたりを見回すと、四聖獣のようにNさんを見守り、協力しようと思っている人たちもいそうである。仕事の依頼を受けるにあたって、手伝ってくれる人の協力を仰ぐのも大切である。
(6)
「世界」の注目カードは「13」。メンバーが入れ替わった新チームで、草刈りをしたり剪定する姿である。1人が欠けてしまったという理由でやめるのではなく、将来に向かって再出発することを、カードは薦めている。
カードの展開でNさんの心は決まった。大変でもこの仕事を引き受ければ、きっと後で良かったと思えると確信できたのである。
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