Q.Nさんは若いころ、師匠について太極拳を習っていた。太極拳には、老若男女が気軽に取り組める健康法としての流派もあれば、主に男性が修練する本格的な武術としての流派もあり、本格的になるほど鍛練も厳しくなっていく。Nさんが習っていたのは後者の武術で、男性に交じって鍛練に励んだという。結婚・出産を機にやめてから、かれこれ15年も経ってしまった。最近、もう一度やろうかとも思うが、ずっと遠ざかり体力も落ちた現状を考えると、どうしても踏ん切りがつかない。こんな時には、タロットの助言が役立つ。(A・Nさん 40代 神奈川)
A.
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現状 |
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現状は「仕事師」Rが出た。今は、正立の「仕事師」のように、昔、身につけた技の型をしなやかに作ることができない。15年のブランクで体力は落ち、技量も未熟になってしまった自分には、もう無理ではないだろうか?と考えてしまう。以前のような厳しい鍛錬について行く自信が持てないNさんは、やりたい気持ちはあっても、心の中でゴーサインが出せないでいる。
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経緯 |
現状 |
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経緯は「運命の輪」R。結婚や出産など、人生の大きな出来事で人の運命の流れは変わる。運命の輪の回転方向も違ってくる。この流れをもう一度変えたいと思っても、そのきっかけをつかむのは、簡単なようで難しい。「昔、励んだ太極拳をもう一度やってみようかな?でも、・・・」などと考えているうちに、チャンスは自分の手からすり抜けていってしまう。これまでなかなかきっかけがつかめなかったNさんである。
(3)
展望は「愚者」Rで、一歩踏み出そうにも、最初の一歩が出せない。自信がないと何事も後ろ向きになってしまうNさん。逆向きカードを見て、自分のいつもの悪い癖が出ていると気づく。
(4)
「仕事師」Rの対策カードは「節制」となった。Nさんには、「節制」の壺を持つ手の形は、太極拳を行っている手の動きそのものに見える。カードの絵柄から、「ああ、やはりやったほうがいいのだ。」と納得するNさん。長年のブランクで体力も技量も落ちているが、この現状への対策は、カードの名前の通り「節制」することだ。「節制」の天使が壺から壺へ一滴もこぼさず慎重に移し換えるように、Nさんも太極拳をするにあたって、無理のない範囲で徐々に始めればよい。
(5)
「節制」の注目カード兼「運命の輪」Rの対策カードは「皇帝」である。「皇帝」は今にも立ち上がってすぐ行動できる体勢でいる。忙しい日常生活に流されてしまって、なかなかきっかけがつかめなかったNさんに、「皇帝」カードは、自分で腰をあげて、実践することを勧める。鷹揚に構える「皇帝」の姿を見ていると、焦らずじっくり取り組めばいいではないかと言われているようだ。
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「皇帝」の注目カードは「審判」、復活である。カードは再開を勧めている。再開することで、体が生き生きと蘇るだけでなく、心も今までの殻から抜け出て、天からの働きかけにしっかり呼応できるようになるだろう。
(7)
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