Q.金銭感覚が正反対のご主人と結婚したAさんはヒーリングを仕事としている。ご主人は仕事のパートナーでもある。堅実なお金の使い方をしてきたAさんは、ご主人のダイナミックな使い方にびっくりすることもあったが、振り返ってみれば、そのおかげでお金というものに対しての考え方が柔軟になり、よい刺激を受けてきたと思っている。自営業のような形で始めたヒーリングの仕事は少しずつ軌道に乗り、今後は事業をもっと拡大したいという気持ちになっている。一方、規模を大きくするということは、今より大きなお金を扱うことになるが、Aさんは自分に大きなお金が扱えるかと問いかけてみる時、どうしても自分の中にお金に対するブロックを感じてしまう。何とかこのブロックを解消するきっかけをつかむにはどうすればよいだろうか。(A・Aさん 30代 群馬)
A.
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現状 |
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現状は「斎宮」である。帳簿をつけ、堅実に金銭管理をするAさんである。どんな仕事でも、自営業は一人で何役もこなさなければならないことが多い。特に、規模が小さいうちは、仕事の中身の計画立案、スケジュール管理から経理まで、全部をやり繰りしないと成り立たない。「斎宮」が正立なので、Aさんはこうした一連のことも揺るがせにせず、きちんとやってきたことがわかる。
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経緯 |
現状 |
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経緯は「13」で、「斎宮」が見つめているカードでもある。ダイナミックな金銭感覚を持つご主人に刺激を受けてきたAさんであるが、まだ心の深層に根深く巣食うお金に対するブロックを感じるAさん。何とかこのブロックを外し、今までの自分から脱皮したいと思っている状況が、そのままあらわれている。
(3)
展望は「力」R。少女が意のままにライオンを手なずけているように、Aさんも大きなお金を易々と扱っていきたいところだが、うまくいかない。大きなお金のことを考えると、自分の中の堅実さが、「今まで扱ったことがないのに、ちゃんと運用できるの?うまくいかなかったらどうするの?」と囁くようで、不安に駆られる。野生の凶暴なライオンに立ち向かうようで、自分で手なずけられると自信を持つ前に、お金というライオンにガブリと咬まれ深手を負ったらどうしよう?と、怯んでしまうのだ。Aさんにはよくわかる。何にでも積極的で外からは強い人間に見られるが、心のうちには繊細で、未知のものにためらう自分がいることを。
(4)
「力」Rの対策カードは、「教皇」である。「教皇」は悩みを抱える人々の相談に乗っている。「教皇」は社会制度の仕組みを支える人でもある。Aさんも、そろそろこうした専門家の助言を仰ぐことを考えてみたらどうか。今までは、経理の処理や所得申告を、知識を持つ友人に聞きながら、Aさんが何とか一人で行なってきたが、事業の拡大を考えるなら、仕事の内容だけでなく、思い切って経理を専門家に任せることも大切である。お金を扱うプロからのアドバイスは、Aさんの心にある「お金へのブロック」解消に役立つに違いない。
(5)
「教皇」の注目カードである「恋人」では、3人が熱心に事業拡大について相談している。Aさんとご主人と事業経営のアドバイザー、あるいは経理の専門家だろうか・・・。それぞれの専門性を活かして役割を分担し、協力態勢をとるようにすれば、Aさんも心が軽くなり、仕事を発展させていけるだろう。
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