イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代エジプトの叡智を学ぶ魂の学校です。
ケーススタディ170
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最新のケーススタディ 2012年9月10日号 掲載
Q.Ｓさんは、教職を定年退職してから、自宅で年老いた母親の世話をしながら、じっくりと魂の探求をするつもりでいた。もともと精神世界の勉強が大好きで長く学んできたが、仕事との両立は大変だっただけに、待ち焦がれ、やっとその機が訪れたと喜んだのも、つかの間、母親が骨折して入院、その後、リハビリ施設に入ることになった。一人娘のＳさんは毎日施設に足を運び、母親に尽くした甲斐あって、母親はめっきり元気になってきた。リハビリ施設からはそろそろ退出を！と打診され、Ｓさんは炎天下の中、母親が気に入りそうな新しい施設を探す日々が続く。母親のところに行けば、日頃の愚痴の聞き役。これはと思う施設の説明を聞きに行くために、自分の勉強が度々中断することもあって、Ｓさんはもうクタクタである。この疲労感を解消するにはどうすればいいだろうか？(Ｍ・Ｓさん 神奈川 60代)
自分が思ったように采配を振るい、気に入らないことがあると権力を振りかざす現状カードの「皇帝」Ｒ。Ｓさんには、言いたい放題の母親そのものに見えて仕方がない。母親からすれば、娘だからこそ甘えられると思ってのことかもしれない。95歳の高齢で、気持ちは元気でも体が不自由になっていくせいか、Ｓさんにとって自己主張の強い母親は扱いが難しい存在になっている。
経緯の「宙吊り」Ｒは、Ｓさんである。リハビリ施設に入った母親のために、自分のほとんどの時間を捧げる日々を送ってきた。自分のやりたいことがあってもじっと我慢、あえて手を引っ込めることで、置かれた環境にじっと耐えてきた様子が窺われる。長らく母親と二人きりの生活だったため、母親は絶対的な存在だった。どんなことでも母親の意向に添うようにしてきた。母親にとっては従順ないい娘であるが、Ｓさん自身は窮屈な思いをしてきた。特に、この度のリハビリ施設通い、そして新しい施設探しを、猛暑の中で行なってきたため、Ｓさんは体を動かすこともおっくうに感じるほど、心身ともに疲れ果ててしまった。
(3) 展望
展望は「神の家」が出た。レンガが一つ一つ積み上がって、立派な建物になっている。逆さになってそれぞれ別の方を向く人物が二人いるが、この二人はＳさんと母親である。建物の前で逆立ちしているのはＳさん。候補の新しい施設の説明を聞きに行って、入居費用の高さに衝撃を受けているようにも見える。建物から身を乗り出す人物は、今の施設から出て、新しい施設で生活を始めようとしている母親の姿であろう。カードは正立なので、入居先が決まるまで少し時間を要するかもしれないが、納得のいくところが見つかるのではないだろうか。母子の関係は緊密すぎるために、感情的に絡み合ってしまうことも多いが、施設が決まり、お互いに落ち着くと、建設的な関係が持てるようになるに違いない。若い時から、精神世界の学びをしてきたＳさんだから、母親の存在を含めて、自分の人生を自分の意図通りにしっかり築きあげるだろう。
（４）
「皇帝」Ｒの対策カードは「正義」となった。時に愚痴もわがままも過ぎる母親に対して、タロットは、感情で反応しないことを勧める。血のつながった近しい関係では、話をするのも遠慮がないし、感情もストレートになりがちだ。ちょっとしたことでも言い争いの種になってしまう。それが猛暑の疲れを倍増させる。どんなことを母親が言っても、条件反射でネガティブに反応せず、いつも冷静に対処できれば、疲労度はずっと少なくなる。
（５）
「宙吊り」Ｒの対策カードは「女帝」である。「女帝」は自信たっぷりにゆったりと構えるが、ゆったりしていられるのは、ものごとの本質を見抜く目を持っているからだ。目の色が通常と違うことから、この世を超えたものを見る目であることがわかる。タロットはＳさんに「女帝」のようでありなさいと諭す。目の前にいる母親は愚痴っぽくてわがままかもしれないが、表にあらわれる現象にとらわれるのではなく、その奥にある本質を見ることを勧めている。自分に難題を突き付ける母親に対してすぐ実行するのは大変かもしれない。だったら、まず、芸術や自然など美しいものに触れ、自分の心を潤し、整えるとよい。心が満たされてくると、本来の自分を取り戻すことができる。心の目も澄んでくる。母親と向かい合っても、今までとは違う部分が見えて来るに違いない。タロットを展開したおかげで、Ｓさんは運命的な縁でつながる母と娘の関係を大きな視野で確認することができた。普段から十分わかっているつもりでいたが、タロットを通すことで波立つ感情抜きにでき、大きな元気をもらえた。
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A.
（1）
| 現状 |
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（2）
| 経緯 | 現状 | |
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(3) 展望
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（４）
| 経緯 | 現状 | 展望 |
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| （４） |
（５）
| 経緯 | 現状 | 展望 |
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| （５） | （４） |
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