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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代エジプトの叡智を学ぶ魂の学校です。

ケーススタディ177

最新のケーススタディ 2012年12月25日号 掲載

Q. 75歳で初めてタロットの世界に触れたNさん。きっかけは義理の息子の「何かやった方がいいよ。」の一言だった。頭の体操くらいのつもりだったが、実際、学んでみるとおもしろくてたまらない。すっかりタロットに魅了され、その後も講座を受けたり勉強会に参加したりしてきた。東日本大震災で被災してからも、Nさんははるばると東京の勉強会に出向いた。この4月からは、近所に住んでいた娘さん家族が大阪に転勤になり、完全な一人暮らしが始まった。さすがに不安だったが、少しずつその生活にも慣れると、やはりタロットの勉強会に行きたくなる。久しぶりに行こうと決意した直後に、また地震が起きた。余震も気になるが、今年最後の勉強会へは参加したいと思うがどうだろうか。タロットの智慧に助言を求めることにした。(M・Nさん 80代 茨城)


A.(1)

 現状
 
現状は「13」Rで、バラバラになった人体が埋まる黒い土に片足を取られて、思うように身動きできない様子である。恐怖感を煽る絵柄は、先の大震災が脳裏をかすめるほど強い地震に見舞われて不安になるNさんの心境をよくあらわしている。あの時は娘家族がそばにいてすぐ会うこともできたが、今回は大きなお屋敷で一人暮らしの最中に起こった。勉強会に参加したいと思いながら、不安を払拭できないNさん。完全な一人暮らしとなり、精神的にも十分変容したつもりでいたが、「13」Rを見て、まだ自分がその途上にいることに気付く。

(2)
 経緯 現状
   
経緯は「正義」が出た。娘さん家族の大阪転勤が急遽決まり、否が応でもその現実に直面しなければならないと決意したNさん。人生の晩年に入ってからの覚悟は厳しかったに違いないが、カードは正立であることからNさんはその現実から目を背けることなく、冷静に適切な対処してきたことがわかる。

(3)  
経緯 現状 展望
     
展望の「節制」は、悩み苦しむ人に手を差し伸べる救済者である。75歳から若い人に交じってタロットを始めたNさんは、道を求め学び続けてきた人であった。長い時間をかけて熟成させてきた学びと人生経験で得た智慧は、娘さん家族や親族・縁者からの相談に大いに役立つだろう。身近な人の問題にタロット・リーダーとして力になることもできる。

(4)
経緯 現状 展望
     
     
    (4)  
「13」Rの対策カードは「運命の輪」である。「13」Rの背骨にある空色の麦の穂のように、精神的に豊かな実りを持つには、古い意識を変容させなければならない。「運命の輪」は、そのチャンスを掴みなさいと言う。自分の運命の輪を好転させていくチャンス、それは、今年最後の勉強会のことだとNさんは確信し、予定通り参加することにした。

基本カード3枚から割り出されるアドバイスカードも「13」となった。今が思い切って新しい自分になっていく時であることをNさんは痛感する。

地震のあった翌週、Nさんは電車を乗り継いで東京の勉強会に参加した。若い人と一緒に学び合うことで、気持ちも頭も若返る。帰り際には「やっぱり来てよかった。来月も頑張って来るわ!」のひと言。若い人たちもまた、はつらつとしたNさんに大いに啓発され、お互いに素晴らしい時を過ごすことができた。


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