Q. Yさんは長男が通う幼稚園の役員で、書記をしている。役員のメンバーで3月に行われる謝恩会に出し物としてダンスを披露しようということになった。メンバーはやる気満々で、それまでみんなで集まって一生懸命練習し、謝恩会を盛り立てようと意気込んでいる。Yさんもそのつもりでいるが、いつも周囲の人の事情に合わせることを優先し、自分の事情を出さないので、ちゃんとうまくいくだろうかと不安もかすめる。そこで、長年の友人でもあるタロット・リーダーOさんのところにやって来た。
(K・Yさん 30代 埼玉)
A.(1)
現状 |
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現状は「皇帝」が正立である。今にも立ち上がって行動を起こそうとしている姿は、謝恩会を盛り立てようと意気込むYさんの心境を映し出している。Yさんにとって、幼稚園の役員は今回が最後となる。振り返れば、役員になったことで、おとなしいYさんはいろいろな経験を積むことができた。難しく感じたこともあったが、無事務め上げることができたことは大きな喜びである。その仕上げとなる謝恩会の出し物。あと一息だ。頑張ろう!と思っている。。
(2)
経緯 |
現状 |
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経緯は「世界」で、謝恩会に集まった父兄や先生が見守る中で楽しそうにダンスをする様子が見てとれる。ダンスは役員のメンバーで決めた出し物であるが、正立なので、ダンスに決めたことは正解だったことがわかる。ダンスの練習を重ねることで、披露するダンスも皆の心も一つにまとまり、幼稚園生活の最後を飾るにふさわしい謝恩会にできそうである。
(3)
展望は「神の家」Rが出た。カードからは、せっかく積み上げたものが崩れてしまう懸念が示唆される。ドキッとするカードの出方であるが、Yさんにはピンとくるものがあった。実は、Yさんは、今、第2子を妊娠している。待ちに待った第2子なのでうれしいことなのだが、このタイミングでの妊娠をメンバーに話して謝恩会のダンスは辞めたほうがいいのか、皆に言わないで役員の責務を最後まで果たすべきか悩んでいたのである。他の人に迷惑をかけてはいけないという気持ちが強いYさんは、自分の悩みを持ち出さない。個人的な事情で、皆が一生懸命積み上げているダンスの練習に穴をあけると、皆の努力を台無しにしてしまうのではないかと心配しているのである。
(4)
「世界」の注目カードは「悪魔」となった。楽しい謝恩会にしようとメンバーが一致団結している。皆が晴れ舞台でにぎやかに踊って、列席者も大いに盛り上がる会にしようと思っている。このカードも正立なのでうまくいくに違いない。
「神の家」Rの対策カードは「正義」。正面を見据え、今、すべきことを冷静に判断する人である。このカードより、タロットは謝恩会のダンスのことで悩むYさんに、現状に見合った判断をするよう勧めている。周りのことを気にしすぎれば、バランスを失った決断しかできない。その結果は自分を苦しめ、謝恩会も楽しめなくなってしまう。いちいち自分の事情を出さないのはYさんの美徳であるが、必要に応じて言うべきは言うことも大切である。子供を宿す親の気持ちはお互い経験者なのだから、心配しなくても分かり合えるに違いない。
Yさんは数か月前、第2子の流産でつらい思いをしていた。その時、Yさんに元気を与えたのは「太陽」カードだった。今、Yさんには待望の第2子が宿り、「太陽」が現実のものとなろうとしている。今回のリーディングのアドバイスカードも「太陽」である。改めてタロットから勇気をもらったYさんは、このたびの謝恩会に向けて無理のない範囲で参加しようと決意できた。
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