イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代エジプトの叡智を学ぶ魂の学校です。

Q. Ｋさんは10年前、まだヒーリングや精神世界に特別な興味がなかったころ、あるきっかけで、マルセイユ・タロットを学んだ。当時、ごく普通の会社員生活を送っていたＫさんにとって、タロットは新鮮で、不思議な魅力をもった世界だった。この10年は、結婚、子育て、会社勤めで忙しく、タロットとは一本の細い糸でつながっている状態だった。やっと心の余裕もでき、10年ぶりにタロットの勉強を再開。手始めに初級講座を再受講することにした。受講するまではブラッシュアップにかける意気込みもあり、希望にあふれていたが、いざ始めてみると、どうも勝手が違う。思ったようにカードのイメージがつかめず、自分にガッカリするＫさん。将来の夢はタロット・リーダーなのに・・・。これからタロットにどう向き合っていけばよいだろうか。
　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ａ・Ｋさん　40代　神奈川

A.（1）

現状

現状の「１３」Ｒは、カードのイメージの捉え方がうまく行かず、自信をなくすＫさんの心境を映し出している。何も知らずにタロットの世界に飛び込んだ10年前とは違って、一度学んだことをもう一度やるのだから、それなりにできるはずという思いもあった。当初、Ｋさんは中級コース受講で勉強を再開させるつもりだったが、助言を受けて初級の再受講にしたので、初級レベルは余裕でできるという見込みもあったに違いない。頭の中で描く将来へのステップに弾みをつけ、一気にタロット・リーダへの可能性を開くつもりだったＫさん。「１３」の逆向きは、すんなり道を切り開くことができない自分へのいら立ち、可能性への否定的な思いをあらわしている。

（2）

経緯	現状

経緯には、文字通り「星」が輝く。何も知らずに始めたタロットだったが、Ｋさんにとっては、目まぐるしい人生の拠り所であり、希望であった。再受講にかける思いも希望にあふれ、実り多いものになるとの確信もあったことが窺われる。

(3) 　

経緯	現状	展望

展望は「月」である。カードにある水面は、私たちの心を映し出す鏡となるので、まさにタロットをあらわす。タロット・リーディングは、その鏡に映るイメージを読み解いていく。カードは正立なので、今は苦戦しているが、やがてイメージをうまくつかめるようになるだろう。

（４）

経緯	現状	展望
	（４）

「愚者」が「１３」Ｒの対策カードとなった。「１３」と「愚者」は絵柄の構図がよく似ている。ともに自分の進む先に向かって一歩踏み出している。でも、「１３」は大きな鎌を持って一気に刈り取り、すべてを変えようとするのに対し、「愚者」は遠くを見つめて、ゆっくり進んでいけばいいとおおらかである。今、Ｋさんに必要なのは「愚者」になることである。自分の目標を見失わず、性急にならず、一歩一歩進んでいくことである。

（５）

経緯	現状	展望
	（４）	（５）

「愚者」の注目カード「悪魔」では、小悪魔が喜んで悪魔に寄り添い、自分を繋ぎ止めている。Ｋさんも、自分の拠り所としているタロットに、意識して自分の方からしっかりつながるようにするとよい。あわただしい日常生活にどっぷりつかってしまうと、日常に流されてしまうことが多いので、時間は短くても、意識的につながることが大切である。

（6）

（６）	経緯	現状	展望
		（４）	（５）

「星」の注目カード「太陽」も、「星」と同じく、Ｋさんにとってタロットが自分の心を明るく照らし、元気を与えてくれる光であることをあらわしている。最高の吉兆カードである「太陽」が示す通り、Ｋさんとタロットの出会いは、かけがえのない友を発見できた時のような喜ばしいものだったことがわかる。

展開されたカードを見て、Ｋさんは冷静な自分を取り戻すことができた。落ち着いて振り返れば、自分への失望もあったが、生活の中では以前にはなかった物事の捉え方や見方ができるようになった自分がいる。内面は充実してきているのだ。先走らないで、この道を歩いて行いていけばいいんだと思えた。

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